ヤフー、「A10 Thunder CFW」を採用--ネットワーク環境のモダナイゼーションを推進

NO BUDGET

2023-09-29 08:35

 A10ネットワークス(A10)は、ヤフーがネットワーク環境のモダイナゼーション(近代化)を目的として「A10 Thunder CFW」を導入したと発表した。

 A10 Thunder CFWは、アプリケーション配信(ADC)に加え、ファイアウォールや分散型サービス拒否(DDoS)攻撃防御などの複数のセキュリティ機能を1つに集約して提供する統合型セキュリティプラットフォーム。

 ヤフーはA10 Thunder CFWについて、BGP(Border Gateway Protocol)に対応でき、30万rps/30Gbpsのスループットに耐えられるほか、1つの筐体でシンプルに導入でき、機器数を余分に増やすことなく必要な機能が実装できる点、障害発生時も待機系にスムーズに切り替わる点を評価した。

A10 Thunder CFWを導入したヤフーのネットワーク構成図 A10 Thunder CFWを導入したヤフーのネットワーク構成図
※クリックすると拡大画像が見られます

 ヤフーは、これまでレガシーアーキテクチャーを用いたネットワークを運用していたが、高い可用性と拡張性を持つIP CLOSネットワークに刷新することになった。このためアクセス制御の仕組みも検討することになった。

 製品を選定していた当初は、ファイアウォール単体での導入も検討したが、ロードバランサーとファイアウォールが個別機器に分散することで、冗長化構成であっても復旧処理が煩雑になる上、障害発生点になり得る機器が増える懸念があった。

 同社は、将来的にIP CLOSネットワーク内に50台規模のA10 Thunder CFWを稼働させる計画で、開発環境と本番環境のアクセス制御を行いながら、いずれは社外からインターネット経由で行われるアクセス制御の領域にも展開していく予定だ。

 さらにA10 Thunder CFWに実装が進むDNS関連の機能についても検証を進めており、仮想IPアドレス(VIP)の情報を別の筐体に移行する機能など、既存のネットワークにおける効率的な運用につながる機能群を検討している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  2. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  3. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]