IT企業の年頭所感

人が主人公となるハイブリッドワークプレイスの実現へ--内田洋行・大久保社長

ZDNET Japan Staff

2024-01-04 14:00

 2024年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。

内田洋行 代表取締役社長 大久保昇氏

 2023年はスポーツ界での素晴らしいニュースが並び、昔は日本が弱いとされていた種目や分野で、世界と互角以上に闘う姿に多くの方が勇気づけられました。大谷翔平選手たちのように世界で戦える人材が日本社会全体に求められているのではないでしょうか。

 昨今の日本経済は、インバウンド需要もコロナ前の水準を上回る見通しであり、製造業に比べて回復が遅れていた非製造業の企業業績も好調であります。その一方で人手不足が顕著になりました。2030年には少子化の影響が全てにわたって大きく顕在化し、日本は重大な局面を迎えることになります。直近の少子化の進行は、政府推計値よりさらに加速化しており、社会・産業の構造的転換への時間的猶予はあまり多くはありません。

 労働人口の急速な減少時期を迎えることに対応し、マイナンバーに代表される官公庁・自治体のDX、民間でのデジタルインボイスの開始など、日本におけるDXがようやく本格化しました。しかしながら本当の意味でのDXで最も重要な部分である、X(トランスフォーム、変革)の実現にはまだまだ階段を登り始めたところです。

 今後はトランスフォームを実行し、新たな仕組みを創造する「人」と「データ」への投資の強化がより一層大切になります。2023年初頭からの生成AIの出現は大きなインパクトを与えましたが、AIは知る時代から使いこなす時代を迎えたのです。データを生かすデジタル社会の担い手の育成が最も急がれます。

 人とデータを生かす企業、官公庁、教育機関に向け、デジタルとリアルをつなげ、フレキシビリティーとサステナビリティーに溢れた環境から、人の能力を引き出す「働き方変革」「学び方変革」の取り組みをより一層強化し、人が主人公となるハイブリッドワークプレイスの実現を目指してまいります。

 内田洋行グループは第16次中期経営計画期間の3年目を迎えました。当社グループの114年という歴史が築いてきたリソースを最大限に生かし、そこに新たな息吹を吹きかけ、お客さまとご一緒になって企業ビジョンである「情報の価値化と知の協創をデザインする」を推進し、2030年に向けた挑戦を進めてまいります。

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