IT企業の年頭所感

新中期経営計画では5つの領域にグループ各社が尽力--TIS・岡本社長

ZDNET Japan Staff

2024-01-09 11:00

 2024年に向けたIT企業のトップメッセージを紹介する。

TISインテックグループ 代表取締役社長 岡本安史氏

 2023年は、新型コロナ禍から徐々に脱却し、世界的には観光における人流が以前の水準まで戻りつつあり、日本各地でも数年ぶりに花火大会が開催されるなど、明るい兆しが見られました。

 また、リモートや非接触の対応が技術革新や利便性の向上を促した一方で、改めて対面でのコミュニケーションの重要性が再認識されたように、これまでの価値観の見直しや多様化が進みました。こうした変化は、TISインテックグループにとっては、人々のニーズや社会の課題を解決していくチャンスでもあると考えています。

 2023年は、グループ内で先行してTISで新人事制度を導入し、報酬面での基本給のアップを実施しました。報酬を「新しい価値を生み出すための投資の源泉」と位置付け、社員の成長がTISインテックグループの成長にもつながるという考えによるものであり、今後もグループ全体での人材への投資を実施していきます。

 また、グローバル事業のさらなる強化に向けて、大きな成長が期待されるインド市場では、Vector社との資本・業務提携を行い、タイではMFECのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)として、Synergy Group Venturesを設立し、持続的な成長に寄与するタイ・ローカルの有望なスタートアップ企業への投資を加速させました。「ASEANトップクラスのIT企業連合体」の組成を目指し、2024年も引き続き海外の有力企業とのパートナーシップを強化していきます。

 国内では2023年に日本ICSがグループに加わり、中小企業のお客様に対しても企業課題の解決に向けたお手伝いや新たなビジネススキームの実現に取り組める基盤ができました。「決済」に強みを持つTISインテックグループと日本ICSの強みを掛け合わせることで、「個人や企業がお金を受け取り、支払い、税金を納める」といった経済活動の全体像を常に意識した、より安全で、より便利な体験の提供に向けて、デジタル技術の面から支えていきます。

 2024年は現中期経営計画の仕上げとなる最後の3カ月と、4月から新たな中期経営計画がスタートする年です。新中期経営計画では、オファリングサービス、BPM、金融IT、産業IT、広域ITソリューションの5つのセグメントについて、グループ各社の強みを活かした成長戦略の実現と、さらなる構造転換を推進していきます。

 本年をTISインテックグループのこれまでの着実な努力を昇華させ、大きな飛躍をする1年にしていきたいと思います。

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