OpenAIは以前から「ChatGPT」を無料公開しているが、ユーザーはあらかじめOpenAIアカウントを作成し、このチャットボットにアクセスするたびにサインインする必要があった。
だが、OpenAIは米国時間4月1日、ChatGPTのウェブサイトにアクセスするだけでChatGPTを利用できるようにすることを明らかにした。同社はこの変更を世界規模で順次導入する予定だが、ユーザーが実際に変更を目にするまでには時間がかかる可能性もある。
We’re rolling out the ability to start using ChatGPT instantly, without needing to sign-up, so it's even easier to experience the potential of AI. https://t.co/juhjKfQaoD pic.twitter.com/TIVoX8KFDB
— OpenAI (@OpenAI) April 1, 2024
「当社は、ChatGPTのようなツールを広く利用できるようにし、人々がAIのメリットを体験できるようにすることをミッションの中心に据えている」と、OpenAIはリリースで述べている。「AIの能力に関心を持っているすべての人がAIにアクセスできるようにするため、当社はこの機能を順次導入していく予定だ」
ユーザーがアカウントを所持しているかどうかにかかわらず、OpenAIはそのユーザーとChatGPTの会話をモデルのトレーニングに使用する権利を有している。ただし、アカウントを持っていないユーザーでも、自分のデータがモデルのトレーニングに使用されるのを拒否することは可能だ。画面右下にある「?」アイコンをクリックしてから「Settings」をクリックし、「Improve the model for everyone」を無効にすればいい。
OpenAIによれば、利用可能な範囲が広がっても安全を確保するため、ブロックするプロンプトのカテゴリーを増やすなど、コンテンツに対するセーフガードを強化したという。
サインインが不要になったとはいえ、OpenAIアカウントを持っていれば、チャットの履歴を保存して見返したり指示をカスタマイズしたりできるなど、一定のメリットが得られる。OpenAIアカウントの作成にあたっては、自分のメールアドレスか、Apple、Microsoft、またはGoogleの既存アカウントを使用できる。
サインインの必要がなくなることで、このチャットボットを試したいと思いながらも、アカウントを作成したり毎回サインインしたりする煩わしさを嫌っていた新しいユーザーが押し寄せてくるかもしれない。
今回の変更によって、ChatGPTはGoogle検索と同じくらい使いやすくなる。どちらもサインインなしに無料で利用でき、検索したい内容に対して会話形式で応答する機能を提供してくれるからだ。ただし、ChatGPTを検索エンジンとして使おうと考えている人は、ChatGPTにはGoogleと違って、「知識のカットオフ日」(情報の最終収集日)があることを頭に入れておいてほしい。
提供:Sabrina Ortiz/ZDNET
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。