山梨県甲州市は、総合行政ネットワーク(LGWAN)環境での「Microsoft 365」連携や、クラウドサービスへの安全な接続を実現する「α´モデル」構築のため、統合型ADC+ファイアウォール製品「A10 Thunder CFW」を導入した。同製品を提供するA10ネットワークスが発表した。
A10 Thunder CFWは、企業や自治体のクラウドサービス活用に必要なネットワークセキュリティ機能を統合したプラットフォーム。通信制御機能では、クラウドサービスのドメイン名に基づき通信を振り分け、ネットワークの負荷を軽減する。
また、自治体のαモデル環境において、LGWAN接続端末からの通信を集約し、Microsoft 365の通信を直接インターネットに振り分け、負荷分散を行うことでレスポンス低下やアクセス遅延を防ぐ。さらに、Microsoft 365ドメインの自動更新にも対応し、日本語GUIで運用負担を軽減するという。
同市では、3月にA10 Thunder CFWの稼働を開始し、初期段階では主にMicrosoft 365のOffice製品を利用している。これにより、Officeと連携する最新のASPサービスを安全に活用できるようになったという。今後は、Microsoft 365以外のクラウドサービスも低コストで導入する予定だ。

ネットワーク構成図
A10 Thunder CFWはシングル構成で導入され、ローカルブレイクアウトによりLGWAN系からMicrosoft 365向けの通信を独自のインターネット回線に振り分ける。これにより、410人の職員がα´モデルでMicrosoft 365 Apps for enterpriseを安全に利用できるようになったとしている。