大塚商会は8月1日、2024年度上期(2024年1~6月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比9.3%増の5697億円、営業利益は同5.8%増の388億円、経常利益は5.9%増の398億円、当期純利益は6.0%増の269億円だった。
またた、2024年度(2024年12月期)の連結業績見通しを上方修正した。前回予想から売上高は290億円増加して前年比7.9%増の1兆550億円、営業利益は10億円の増額とし、同10.4%増の695億円、経常利益は15億円増額して同9.3%増の705億円、当期純利益は10億円増額して同2.6%増の487億円とした。
代表取締役社長の大塚裕司氏
決算内容を説明した代表取締役社長の大塚裕司氏は、「上期として過去最高を更新した。第2四半期は9四半期連続の増収増益となり、四半期の売上高で初めて3000億円を突破した。競争力強化を目的とした企業のIT投資は底堅い。大手、中堅、中小企業のいずれかに偏ることなくビジネスをしている点が大塚商会の特徴だ。だが、粗利率は0.5ポイント減少した。PCの販売が増加し、Microsoftのライセンス販売が増加したことが原因になっている」と総括。「通期売上高1兆円を掲げた計画を達成しながら、きれいな形でクリアしたい」と抱負も語った。
2024年度上期のセグメント別連結売上高は、SI事業が10.1%増の3855億円、サービス&サポート事業が7.9%増の1842億円となった。
大塚商会の単体業績は、売上高が9.9%増の5159億円、営業利益が7.5%増の352億円、経常利益が7.6%増の370億円、当期純利益が7.8%増の257億円となった。単体でのSI関連商品の売上高は12.0%増の3031億円、受託ソフトなどが1.4%増の304億円、サプライが5.6%増の968億円、保守などが10.7%増の855億円となった。
連結子会社では、ネットワールドが前年同期比3.8%増の655億円となった。大塚氏は、「ネットワールドでは、VMwareの大幅な価格改定により、下期にその影響を受けると見ている。通期見通しで営業利益を10億円上方修正しているが、これはVMwareによる影響を5億円引いたもの」とし、「あまりにも金額の変化が大きいため、どこに移行すべきかを検討しているお客さまが多い。だが、VMwareを突然やめることができないお客さまもおり、一度は契約して次に移行を考えるというケースも目立つ」などとした。
正社員1人当たりの上期売上金額(連結ベース)は5812万円となり、過去最高を更新したという。「市場環境の良化とともに、効率的な運営ができている」(大塚氏)と自己評価した。
複写機の販売台数は前年同期比1.1%減の2万873台で、このうちカラー複写機が0.6%減の2万435台だった。サーバーは14.7%減の1万209台、PCは5.6%増の67万8381台、タブレットを含むクライアント合計では7.0%増の71万7412台となった。複写機、PCとも業界平均の伸びを上回っているという。