福岡県糟屋郡志免町は、自治体DXの推進に向けて、統合型ADC+ファイアウォール製品「A10 Thunder CFW」を採用した。提供元のA10ネットワークスが発表した。
これにより、約400人の職員が安全な「α´モデル」で「Microsoft 365 E3」を利用可能になった。Microsoft 365ドメインの自動更新対応など、柔軟な制御機能による運用負荷軽減が実現した。さらに、職員に貸与している約340台のスマートフォンとMicrosoft 365連携による場所を選ばない情報共有が可能となり、自治体DXの推進と働き方改革の加速が期待される。
新しいネットワークでは、ISMAP登録済みクラウドサービス利用を前提としたネットワーク構成となっている。総合行政ネットワーク(LGWAN)から仮想基盤上に構築されたThunder CFWを経由し、ソリトンシステムズ製のIDaaS認証を経てMicrosoft 365を利用する。Thunder CFWによる個人アカウントとテナントアカウントのログイン制御と共に、庁内に設置しているファイル無害化処理装置を活用してダウンロードファイルのセキュリティ確保も実現した。
A10 Thunder CFWは、クラウドサービス活用に必要なネットワークセキュリティ機能を統合したプラットフォーム。クラウドサービスへの通信を柔軟に振り分け、ネットワークのひっ迫に対応する。LGWAN接続系端末からの通信を集約し、Microsoft 365通信を直接インターネットに振り分けることも可能。さらにインターネット回線の負荷分散機能により、レスポンスの低下やアクセスの遅延を防止し、Microsoft 365ドメインの自動更新の機能も備える。このほか、分かりやすい日本語のグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)により運用負荷軽減も期待できる。
同町では、新しいネットワーク構成を活用し、生成AIやビジネスインテリジェンス(BI)ツール活用による業務分析・効率化を進め、住民サービスの向上を目指す。