セブン銀行は、AIチャットボット「KARAKURI」シリーズを2023年10月に導入し、コンタクトセンターのノンボイスチャネル化を推進、大幅な効率化を実現した。同行では、口座が増加するなか、電話の応答率の安定化が図られているという。同サービスを提供するカラクリが1月15日に発表した。
ノンボイスチャネルとは、企業のカスタマーサポート部門が対応する問い合わせチャネルのうち、電話以外のチャネルを指す。今回の導入により、導入前と比較して2024年上期には、ノンボイス比率は49.9%から71.3%に上昇、一方で電話対応比率は50.1%から28.7%に下がったという。またチャットボットの対応件数は6万件から26万件に増加している。

導入効果
KARAKURIシリーズは、顧客サポート領域に特化したサービス。ウェブサイトやアプリに導入することで、自動応答による顧客対応の効率化、お問い合わせ対応コストの削減、顧客満足度向上などを実現できる。高い正答率をコミットするAIチャットボット「KARAKURI chatbot」のほか、チャットボットの内容をよくある質問(FAQ)に自動反映する「KARAKURI smartFAQ」、AIが顧客の「困りごと」を予測し、サポートするウェブ接客機能「KARAKURI hello」などのサービスがある。また直感的な管理画面で、専門知識がなくても簡単にチャットボットを構築・運用でき、 企業のニーズに合わせて、チャットボットのデザインや機能をカスタマイズできる。
セブン銀行では、問い合わせ対応チャネルを刷新し、KARAKURI chatbot、有人チャット「KARAKURI talk」、KARAKURI hello、オペレーター支援ツール「KARAKURI assist」を利用している。また、ノンボイス化拡大における工夫点として、有人チャット利用時の言語選択画面の自動化(9カ国語対応)を行った。エンドユーザー側の操作は不要で、有人チャット接続時にユーザーのパソコンやスマホの言語設定を参照して最適な言語が自動選択される。
チャットボットから有人チャットへのデータ連携も可能にしている。これによりチャットボットから有人チャットに切り替わっても、顧客は重複した質問をされることなく、ストレスフリーな環境でサポートを受けられる。
さらにページごとのチャットボットの起動メッセージを変更し、サイト上で訪問者が解決したい「困りごと」をチャットボットが提案する仕組みを採用した。この仕組みはFAQや案内ページと連携し、スムーズな問い合わせの動線を実現しているという。