横浜市消防局、救急要請の背景をテキスト分析--救急体制ひっ迫への対策を支援

NO BUDGET

2025-01-28 14:04

 横浜市消防局は、エモーションテックが提供するテキスト分析サービス「TopicScan」を活用し、救急搬送を辞退した事案の背景を分析した。同業務を受託したエモーションテックが1月28日に発表した。

 TopicScanは生成AIと統計解析を活用したテキスト分析サービス。テキストデータを専用システムにアップロードするだけで、迅速に高度な分析を行い、約1日でレポートを発行できる。文脈ベースでトピックを抽出でき、事前翻訳なしに多言語も一括で分析可能だ。また、コールデータの書き起こしや口コミ、SNSでの発信など、顧客からのさまざまな声を施策に生かせるデータにできる。

 今回の分析対象は、2023年の救急搬送辞退事案(約5万件)の救急活動記録表だ。救急隊員が記載した文章データから、多く記載されている話題を自動抽出し、「日時」「地区」「性別」「年齢」などの情報と組み合わせて、要請の背景と傾向を定量化する。

分析の概要(提供:エモーションテック) 分析の概要(提供:エモーションテック)
※クリックすると拡大画像が見られます

 分析の結果、救急搬送を辞退した事案の約2割は、不安や心配によるもので、不適正利用はごく少数だったことが分かった。横浜市消防局は、分析結果を救急需要対策の検討に活用する。

 横浜市では、2023年の救急出動件数が過去最多の25万件となった。その中で緊急度の高い救急要請に対応できる体制の維持は不可欠であり、救急車の適正利用に向けた啓発活動が急務とされている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  2. ビジネスアプリケーション

    ITSMに取り組むすべての人へ、概要からツールによる実践まで解説、「ITSMクイックスタートガイド」

  3. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  4. セキュリティ

    あなたの会社は大丈夫?--サイバー攻撃対策として必要な情報セキュリティの早分かりガイドブック

  5. セキュリティ

    いまさら聞けないPPAPの問題点、「脱PPAP」を実現する3つの手法と注目の"第4のアプローチ"とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]