サンはJavaの何をオープンソース化したのか(3/3)

David Berlind(ZDNet.com) 2005年07月06日 18時26分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 参照実装を至上のものにしたいと思うなら、Sunは商標のライセンス条件を緩和すべきだ。そうなれば、Javaを取り巻く環境は、IBMが追い求めているもの近づくだろう。IBMが欲しがっているものの中でも、テストと商標ライセンス料を無くすことは、同社にとって長年の望みだった。想像でしかないが、Sunがすぐに商標ライセンス条件を緩和することはないだろう。だが、IBMがJavaの契約を10年間延長し、Solarisをサポートすることにしたことから推し量ると(しかも、SunとIBMの幹部がJavaOneであんなに親しくしていたことから考えると)、Sunはある程度妥協しなければならなかったに違いない(鼻が利くニュース屋にとっては、ここが出番である)。

 もう1つ、Sunの参照実装が広まるかどうかに影響を与えるのは、Sunがこの実装に適用したオープンソースライセンスであるCDDL(Common Development and Distribution License)だ。CDDLは、幅広い信頼を獲得したMozilla Public Licenseをベースとした優れたオープンソースライセンスだと考えられているが、GNU GPL(General Public License)ではないし、みんながCDDLを気に入っているわけでもない。IBMはついこの間GlueCodeを買収したばかりだが、GlueCodeチームはApacheプロジェクトのGeronimoをベースにしたソフトの開発を行っている。IBMがこれをまったく別のコードベースに移行してライセンスを取得し直すことはありえないだろう。また、GlueCodeを買収したすぐ後に、IBMがJava EEの参照実装を至上のものとして、まつり上げることもありえない。こう考えると、私は、IBMの思惑を掘り下げたコラムを書く必要があるかもしれない。Java EE 5参照実装がオープンソース化されたことによって、GlueCode買収の価値が下がってしまうかどうかは見てのお楽しみだ。だが、このことがSun幹部の頭の片隅にあったことは間違いない。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
経営

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化