ZimbraのプログラマもGoogle Mapsと同様の技術を利用して、電子メールとサーバの双方向性を改良した。同社のウェブベースクライアントでは、MicrosoftのOutlookや「Lotus Notes」などのデスクトップソフトウェアで一般的な、カレンダーアイテムのドラッグ&ドロップや電子メールメッセージ検索機能などが実現されている。
このウェブベースクライアントはさらに、XMLを用いて電子メールとその他のアプリケーションを統合できる。例えばGoogle Mapsサービスと連携させれば、カレンダーアプリケーション上でGoogle Mapsの画像を利用し、待ち合わせの場所を記すことなどが可能だ。また、セールスマン向けの一部のパッケージアプリケーションとも連携しており、電子メールで送られてきた商品注文をクリックして関連する情報を「Oracle Financial」から抽出することも可能だ。
サンフランシスコの新興企業Meeboも、AJAX方式の開発を利用して機能性を追求した製品を生み出し、IM市場へ飛び込んだと、同社の共同設立者Sternbergは話している。同社が開発したウェブベースのIMクライアントは、今秋にもベータ版がリリースされる予定だ。
こうした開発技術には、Microsoftさえも関心を抱いている。「Kahuna」の開発コードで呼ばれる同社のHotmailサービスの次期バージョンは、現在ベータテスト中だが、Microsoftは同サービスの開発にAJAXツールを多用している。また9月初旬に限定的なテストバージョンがリリースされた次期「Yahoo Mail」クライアントも同様だ。
こうして新たに登場してきたAJAXスタイルのアプリケーションはウェブの技術を利用しているので、企業ネットワークの外部におけるホスティングが可能になっている。また、Windowsだけでなくあらゆるオペレーティングシステム上で稼働させられる点を、アナリストは述べている。
ウェブアプリケーションは多様なプラットフォーム上で横断的に利用できることから、さまざまな場所で、ハンドヘルド端末からPCまで種々のデバイスを用いてアクセスできる。これに加え、これらのウェブアプリケーションにはデータのバックアップ機能およびアップデートの送信機能が備わっているので、ビジネスアプリケーションの管理を容易にすると、AJAXの支持者らは述べている。
開発者も、XMLおよびWebサービス標準を活用して、バックエンドのデータソースから情報を取得することができる。これによりソフトウェアユーザーは、検索結果やRSSフィードといったウェブページの情報がリロードなしに自動的に更新されるというメリットを得られる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ