日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は12月5日、オムロンの売掛金管理業務をアウトソーシング受託したことを明らかにした。契約期間は2005年7月より5年間。10月よりサービスを提供している。
今回の契約は、IBMがグローバルに展開するBPO事業「BTO(ビジネス・トランスフォメーション・アウトソーシング)」としてのもの。オムロンは日本企業として初めて売掛金管理業務をIBMに外注する。
オムロンの長期経営構想「グランドデザイン2010」では、「企業価値の長期的最大化」を掲げており、その施策のひとつに運営構造改革がある。この中で、さらなる成長にむけた戦略業務を強化する一方で、一般管理業務の生産性向上という目標が明示されている。その手段のひとつとして、IBMのBTOサービスが採用された。
日本IBMでは、売掛金管理業務を標準化した上で、中国大連市の「大連デリバリーセンター」を中心にサービスを提供。売掛金管理業務コストの約4割削減を図る。大連デリバリーセンターとオムロンは高速ネットワークで結ばれ、データ入力や照会、証憑イメージデータの伝送、照会などが可能になる。
業務の大連移管に際し、経理・人事・総務業務などの間接部門業務のアウトソーシング/コンサルティングサービスを行うオムロン100%子会社、オムロンパーソネルとオムロン、日本IBMの3社で、詳細な業務手順の策定が進められた。
今後日本IBMは、売掛金管理業務のさらなる効率化を目指し、ビジネスプロセスの変革やアウトソーシング範囲拡大を検討し、オムロンの運営構造改革を支援していく。