インターシステムズジャパンは11月16日、ウェブアプリケーション開発工数を低減するポストリレーショナルデータベースの最新版「CACHE(キャシエ)2007」を発表した。
CACHE 2007は、インターシステムズが独自に開発したアーキテクチャを採用し、堅牢なオブジェクト、高速なSQL、高性能な多次元アクセスが特長のポストリレーショナルデータベース。特に世界各国の医療分野で数多く導入されている実績があり、世界で400万ユーザー以上に利用されている。
最新バージョンでは、プラットフォームに依存しないウェブアプリケーション開発フレームワーク「InterSystems Zen(ゼン)」およびJavaプログラマーにオブジェクトリレーショナルマッピング機能を提供する新コンポーネント「Jalapeno(ハラペーニョ)」を新たに搭載。高いパフォーマンスだけでなく、高い開発生産性を実現している。
InterSystemsの戦略立案担当バイスプレジデント、Paul Grabscheid氏は、「CACHEは、売上の90%を占める我々の主力製品。最新版では、Ajax対応の開発環境であるZenとオブジェクトリレーショナルマッピング機能を提供するJalapenoにより、Java開発者に高い生産性を提供する」と話す。
InterSystems Zenは、高い開発スピードと拡張性が特長のウェブアプリケーション開発フレームワーク。グリッド、テーブル、セクションツリーなどのコンポーネントのほか、さまざまなライブラリを提供することで、複雑なプロセスを迅速かつ容易に開発/管理することが可能。高いレスポンスとリッチなユーザーインターフェースを搭載したウェブアプリケーションを容易に開発することができる。
一方、Jalapenoは、CACHEデータベースにオブジェクトを自動的に永続化するオブジェクトリレーショナルマッピングツール。迅速なJavaアプリケーションの開発/配備がが可能になる。
プラットフォームは、Windows、Linux、Mac、UNIX、OpenVMSで稼動。価格は、1ユーザーあたり2万8000円より(税別)。
インターシステムズジャパンの代表取締役社長、坂寄嗣俊氏は、「日本市場では、医療分野にフォーカスすると共に、リレーショナルデータベースで十分な性能を発揮できないリレーショナル難民の救済などに向け、パートナー企業と協力しながらCACHEを拡販していきたい。顧客企業とパートナー企業のベストパートナーを目指す」と話している。
同社は2003年2月の日本法人設立以降、平均23%で成長を続けている。特に医療分野が堅調で売上全体の55%を占めている。販売の95%はパートナーによる間接販売で、販売パートナーも89社に拡大している。