次世代帳票システムのコアとなるSVFX-Designerでは、SUフォントの提供をはじめとする多言語対応(英語、中国語)が強化されるほか、グラフ機能の追加などが計画されている。また、システム統合のためのスイート製品であるSVF Connect SUITEでは、Webサービス対応版をリリースする。
さらに、SVF帳票運用モジュールであるRDEでは、帳票保存のためのアーカイブツールを提供するほか、これまでPostgreSQLにしか対応していなかったリポジトリ機能において、Oracle Database、IBM DB2、Microsoft SQL Serverの商用データベースを、2007年中にサポートする計画だ。
ウイングアークのSVF事業部 事業部長、森脇匡紀氏は、「我々が目指すビジネスの姿は、“考え”“製品”“サービス”で実現される。“考え”とは帳票SOAであり、“製品”はSVF製品群を指す。さらに2006年12月1日より、新たに“サービス”の提供を開始する。この“サービス”が、帳票匠屋だ」と話している。
帳票匠屋は、帳票開発を支援する総合サイト。ウイングアークのSVF事業部 帳票匠屋推進室、岩本幸男氏は、「帳票開発のためのプロフェッショナルサービスや帳票SNSサービスを中心に、帳票の“いま”を解決し、“これから”を提案するためのサービスを提供するのが最大の目的だ」と話す。
また、2007年2月より、「より簡単に、より美しく」をコンセプトにした次世代帳票エンジンをベースとした帳票ASP/SaaSによる新しいサービスも提供する計画だ。この新しいASPサービスを利用することで、レポートフォームを作成することなく、印刷対象データを次世代帳票エンジンで処理させるだけで、最適な帳票を作成し、PDFファイルで利用者に提供することが可能になる。
次世代帳票エンジンでは、たとえば、Microsoft Excelの表組みが用紙サイズよりも大きい場合、自動的にタイトルを付加して改行したり、自動的に改ページしたり、全幅を自動調整して印刷したりすることが可能。また、フォントの縮小/拡大、折り返し表示、指定桁数表示など、印字項目を自動的に最適化する機能なども搭載されている。
岩本氏は、「このASPサービスは、帳票/レポートツールのパラダイムシフトになる。5年以内に、このサービスでパッケージ販売の売上を逆転したい」と意気込みを語っている。同サービスでは、2007年8月に負荷分散機能やキューコントロール機能、SOAP対応などによる大量印刷機能を搭載し、さらに2007年10月には、多機能負荷分散や多機能キューコントロールなどの機能により、大規模帳票システムにも対応できるサービスに拡張される計画だ。
同社では、メインフレームで処理されている大量帳票印刷をそのまま利用してオープンシステムに出力するサービスをはじめ、定型帳票はもちろん、ビジネス・インテリジェンス(BI)の非定型帳票など、さまざまな分野での利用が期待できるとしている。なお、同サービスの利用料金など、詳しいことは明らかにされていない。
