日本BEAシステムズは11月29日、「始まる、ビジネス指向のSOA」をテーマとしたカンファレンス「BEA Japan Forum 2006」を都内ホテルで開催。2006年9月に米国で開催された「BEA World」で発表された新しい取り組み「BEA SOA 360°プラットフォーム」を日本でお披露目すると共に、国内におけるSOA実現事例や最新製品戦略、パートナ各社との取り組みなどを紹介した(関連記事参照)。
BEA SOA 360°プラットフォームは、「BEA microService Architecture(mSA)」と「BEA WorkSpace 360°」で構成される新しいSOA対応システム実装環境。同プラットフォームを利用することで、ビジネス環境の変化に即応できるシステムを短期間で実現することが可能。コスト削減と投資利益率の改善が期待できるという。
mSAは、同社の主力製品である「BEA Tuxedo」「BEA WebLogic」「BEA AquaLogic」の3つの製品はもちろん、パートナー企業から提供されるSOA対応サービスを自由に組み合わせることで、短期間かつ容易にSOA対応プラットフォームを実現できる新しいアーキテクチャ。BEA Tuxedo、BEA WebLogicおよびBEA AquaLogicの必要な機能だけをサービスとして組み合わせて利用できるので、軽量なSOA環境を実現することができる。
来日したBEA Systemsのビジネスインタラクション部門 技術統括責任者であるJay Simons氏は、「OracleやSAPは、SOA対応のアプリケーションを構築できる環境を提供しているだけ。ミドルウェア製品は、プロプラエタリなままだ。BEAは、ミドルウェアそのものを標準技術だけでSOA対応しているので、真にオープンなSOA環境を実現できる」と話す。
mSAに対応したBEA Tuxedo、BEA WebLogicおよびBEA AquaLogicは、2008年中にはすべてのコンポーネントが提供される計画だ。
一方、BEA WorkSpace 360°は、ビジネスアナリストやアーキテクト、開発者、運用管理者など、システムに関わるすべての担当者が、ひとつのビューにより、SOA環境を利用できる製品ファミリー。「BEA WorkSpace Central」と呼ばれるリポジトリで情報を共有することで、あらゆる利用者が効果的なコラボレーションを実現することが可能になる。BEA WorkSpace 360°を構成する製品群は、2007年中に提供される予定という。