システムインテグレーターのTISが内部統制ソリューションの提供を開始したのは2006年1月のこと。TISが提供する内部統制ソリューションの幹となっているのは、企業における内部統制のベースをつくるコンサルティングにある。現在、20社超の企業が同社のソリューションを提供中で、顧客は売上高で数兆円から数千億円規模の大手が中心となっている。コンサルティングをトリガーとしたソリューションであり、Microsoft Officeファミリーの一製品である「Visio」をトリガーとしたものではなかった。
そうした中で、同社がVisio 2003を使った内部統制文書の作成支援ツール「IC-Vision Desktop Edition」を発表したのは2006年10月のことだ。内部統制の取り組みにおいては、まず内部統制文書の3点セットといわれる「業務記述書」「業務フロー」「リスクコントロールマトリックス」を作成し、管理していく必要がある。しかも、今後は毎年、これらの3点セットを取りまとめていくことになるため、何らかのテンプレートが必要になる。
Excel、Word、PowerPointといった身近なOfficeアプリケーションを使っても、これらを文書化することは可能だが、3つの文書間で整合性を取る必要があり、たとえばそれぞれの項目をExcelで付き合わせていくのは、かなり厄介な作業となる。それを一つに取りまとめて扱えれば効率的だ。
Visioを使用するIC-Vision Desktop Editionは、同社で開発したテンプレートや、プロティビティジャパン標準のRCM(リスクコントロールマトリックス)テンプレートを組み合わせて、内部統制文書の作成や、その管理を効率化するシステムだ。