IT専門調査会社のIDC Japanは4月2日、国内ITサービス市場予測を発表した。同調査によると、2006年の国内ITサービス市場は前年比3.6%増の4兆8737億円。
2006年〜2011年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)3.4%で拡大し、2011年の市場規模は5兆7659億円に達すると予測されている。老朽化した基幹システムの刷新・再構築、新規ビジネス立ち上げに伴うシステム構築、法規制変更への対応、情報セキュリティ対策強化などで順調に推移する見込みという。
「プロジェクトベース(システム開発)」「ITアウトソーシング」「サポート&トレーニング」の3つの分類に分けて見ると、ITアウトソーシング市場が高い成長率を維持。2006年にはプロジェクトベース市場の規模を抜く勢いだ。一方、包括型アウトソーシングから選択型アウトソーシングへ需要がシフトするにつれて今後成長は鈍化すると予測されている。
IDCでは、案件数の増加に伴い、ITエンジニアの不足感が高まっていることから、サービスベンダーに対して必要な人材の安定的な確保が課題であると提言している。