ノーテルネットワークスは4月25日、九州大学病院がノーテルのイーサネットスイッチング製品「Nortel Ethernet Routing Switch(ERS)シリーズ」を導入し、新たな情報ネットワークシステムの本格運用を開始したことを発表した。
このシステムは、同院の、患者の満足度を優先する高水準の医療提供をめざす「クリティカル・ケア・センター(CCC)」構想に基づき、医療データや超音波映像、高画質X線画像などのデータ共有を実現する情報インフラとして機能する。手術前から手術が終了して状態が安定するまでの周術期を含む、集中的治療を必要とする重症患者から一般患者まで、実際の治療にあたる複数の医師、看護師、そのほかスタッフの連携を促進しすることを目指す。
これまでに整えた患者の周術期治療や集中治療に必要な情報をリアルタイムで表示する診療支援システムと連携し、各種システムを統合。バイタルサインデータ、波形データなどの生体情報、検査データといった診療情報を部門を越えて共有する環境を構築した。
今回導入されたノーテル製品は、大規模ネットワーク向けレイヤ3コアスイッチ「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」8台をはじめ、中・大規模ネットワーク向けの10/100/1000Mbpsイーサネット対応レイヤ2/3ルーティングスイッチ「Nortel Ethernet Routing Switch 5000シリーズ」29台、中小規模ネットワーク向けイーサネットレイヤ2/3スイッチ「Nortel Ethernet Routing Switch 3510」120台など。
九州大学病院は今後、まだIP化されていない医療データのファイリングを行うことで過去から現在にいたるまでのデータの互換性を確保し、各部門間の相互参照を可能にして全病院的な連携を実現させる予定だ。