OSSで新たなビジネスモデルを模索、商用ソフトとの“ハイブリッド”で差別化--シーイーシー - (page 2)

宍戸周夫(テラメディア) 2007年05月07日 10時32分

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ハイブリッドのビジネスモデルを創造

 こうしたOSSのソリューションで同社がターゲットにしているのは、「これまでシステムを導入しようとしてもなかなかアプローチできなかった方々です」と話すのは、ビジネスソリューション部の木村守宏次長である。

CECの木村氏 CEC ビジネスソリューション部 次長の木村守宏氏。

 シーイーシーは、もともとメインフレームを中心に大企業を相手にビジネスを展開してきた。しかしこのOSSでは、従来シーイーシーがソリューションを提供できなかった層にまで食い込むことができる。シーイーシーとしては、それも大きなメリットだ。

 「特にOpusSquareでは、このようにわれわれの力が及ばなかった中小企業の皆様にもソリューションを提供したいと思っているわけです。つまり、OSSはわれわれにとっては完全に新しいビジネスモデルを作り上げるという要素技術なのです」と田原取締役も言う。

 しかし同社は、このOpusSquareにしろOpusCoreにしろ、フルオープンソースにこだわるだけでなく、それはユーザーニーズに合わせるという考え方だ。当然ユーザが商用のデータベースを望む場合はそれに対応する。それを同社は「ハイブリッド」という言葉で表現している。実際、エンタープライズの場合、現在のところは完全にハイブリッドだという。

 「サブシステムではフルオープンも増えていますが、基幹系システムの場合は過去の資産もありますので、フルオープンソースは難しいというのが現状です」(田原取締役)という状況があるようだ。

 もともと商用製品で作られていたシステムをオープンソースにしても、性能が良くなるということは基本的に望めない。商用製品の方がやはり性能も品質も優れている部分がまだまだ多い。その一方で、コストという視点ではOSSが有利に働く。そこをどう見極めるかということになる。

 そこで商用のものを単にOSSにマイグレーションするのではなく、システムの上流工程から見直し、この部分は商用、この部分はOSSという判断が必要になる。

 「特に私どもは独立系ですので、基本的にお客様に最適なシステムをコーディネートしてお届けするというコンセプトを持っています。たとえばサーバは Linux、クライアントはWindowsというようなハイブリッドが中心になります。経験から、それが分かってきました」と田原氏は言う。

OSSを日本市場に合わせる

 シーイーシーが提供しているのはOpusSquareとOpusCore。簡単にいえば、OpusSquareはパッケージ、OpusCoreは手作りシステムである。もちろんこの2つでは、OSSといってもビジネスの考え方、進め方がまったく違うという。

 田原取締役は「品質保証や運用/管理という部分ではメインフレーム系のCOBOL技術者もいますが、われわれは以前からOSやミドルウェア、通信系などインフラの部分でオープン系をやっていたので、OpusCoreのようなシステムは得意な分野です。それに対し、OpusSquareの方は新しい分野といえます」と言う。

 土志田部長も、「ミドルウェアの技術は同じですが、OpusSquare系は若いエンジニアばかりです。新しい発想を持ってやっていかないと推進できないという部分があります。従来のビジネスのように、ごりごり作っていくというのではなく、広く世界を見渡して、どこかに新しいものがあるだろうとか、お客様のビジネスをいかに早く回すことを考えるとか、エンジニアの発想がだいぶ違っています」と話している。

 40年という歴史を持つ同社の中でも、現在のエンジニアはUNIX、Windows、 Linuxといったオープン系の人が圧倒的。しかし、そのオープン系の中でもこのOpusSquareはさらに新しいエンジニアがほとんどを占めているという。その意味で、OpusSquareのビジネスは事業領域を拡大する、同社の将来を担う部分ということができる。

 「しかし、その背景にあるのはシーイーシーの技術力です。OpusSquareシリーズもわれわれが選定した選りすぐりの商品、ある意味でグローバルスタンダードになり得るような製品を日本市場に持ってきています。またそのサポートではわれわれが独自に行える体制を持っていますので、いかにオープンソースといっても性能や品質はわれわれが責任を持ってやっています」と田原取締役。

 当然欧米のソリューションは、そのままでは日本市場に合わないものもある。それを日本市場に適した形でインテグレーションし、サポートするという点では、永年のSIerとしての実績が生きてくる部分だ。

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