業界タイムマシン19XX--Trip6:哀・おぼえていますか?(前編) - 3/5

大河原克行

2007-07-13 13:45

 ……ようこそ、「業界タイムマシン」のコックピットへ。私は、ナビゲーターの大河原克行です。このコーナーでは毎回、IT業界の歴史を、当時の写真を交えながらご紹介していきます。
 さて、今回のテーマは、「哀・おぼえていますか?(前編)」です。
 IT産業には、発表時点では、大きな注目を集めながら、激動の歴史の荒波に揉まれ、消えゆく運命をたどった製品、サービス、コンセプトが少なくありません。その様相は、まさに群雄割拠、栄枯盛衰の激しいIT産業を物語るものともいえます。今回と次回は、IT産業の荒波に消えていった製品などを振り返ってみましょう。
 それではこれから、あなたをIT業界の過去へと誘います……。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)
 業界団体である社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(略称・パソ協)が音頭をとって発表されたコンセプトが「ソフト・チャンネル・マシン」構想である。1988年2月に突如として発表した同構想は、パソ協の技術検討委員会と同協会加盟会社などが出資して設立した「日本パーソナルコンピュータソフトウェア技術研究所」が母体となり推進。互換機開発で先行していたベンチャー企業の「トムキャットコンピュータ」が開発したBIOSを採用し、これをユーザーがフロッピーディスクの形態で購入し、バーチャル・システム・ロジック(VSL)と呼ばれる回路の上で、BIOSを入れ替えることで、複数のプラットフォームを仮想的に動作させるというものだった。ハードメーカー各社が98互換やPC/AT互換など、様々な仕様を発表するなかで、ソフトメーカー側からの提案として注目を集めたが、製品化する大手PCメーカーがなく、消滅してしまった。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)

 業界団体である社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(略称・パソ協)が音頭をとって発表されたコンセプトが「ソフト・チャンネル・マシン」構想である。1988年2月に突如として発表した同構想は、パソ協の技術検討委員会と同協会加盟会社などが出資して設立した「日本パーソナルコンピュータソフトウェア技術研究所」が母体となり推進。互換機開発で先行していたベンチャー企業の「トムキャットコンピュータ」が開発したBIOSを採用し、これをユーザーがフロッピーディスクの形態で購入し、バーチャル・システム・ロジック(VSL)と呼ばれる回路の上で、BIOSを入れ替えることで、複数のプラットフォームを仮想的に動作させるというものだった。ハードメーカー各社が98互換やPC/AT互換など、様々な仕様を発表するなかで、ソフトメーカー側からの提案として注目を集めたが、製品化する大手PCメーカーがなく、消滅してしまった。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)

写真提供:大河原克行

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