業界タイムマシン19XX--Trip6:哀・おぼえていますか?(前編) - 5/5

大河原克行

2007-07-13 13:45

 ……ようこそ、「業界タイムマシン」のコックピットへ。私は、ナビゲーターの大河原克行です。このコーナーでは毎回、IT業界の歴史を、当時の写真を交えながらご紹介していきます。
 さて、今回のテーマは、「哀・おぼえていますか?(前編)」です。
 IT産業には、発表時点では、大きな注目を集めながら、激動の歴史の荒波に揉まれ、消えゆく運命をたどった製品、サービス、コンセプトが少なくありません。その様相は、まさに群雄割拠、栄枯盛衰の激しいIT産業を物語るものともいえます。今回と次回は、IT産業の荒波に消えていった製品などを振り返ってみましょう。
 それではこれから、あなたをIT業界の過去へと誘います……。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)
 1990年、Appleを退社したJean-Louis Gassee氏が「Be」を設立。そこで開発されたOSが「BeOS」だ。当時、注目されていたマルチメディアOSとして、日立製作所がPCに採用するなど、話題を集めていた。写真は、1998年12月19日に行われた「BeOS Release4 日本語版」の発売時のもの。同日深夜0時、東京・秋葉原の「ぷらっとホーム」の店頭には、約250人のユーザーが集まり、発売を祝った。写真左側が、ぷらっとホーム社長の本多弘男氏(現同社会長)。古くからのアキバユーザーにとっては、まさに「オヤジさん」的存在の人物だ。当時、ぷらっとホームは、BeOSの国内総販売代理契約を結んでおり、年内入荷の7000本は、12月上旬時点で予約が完了するという出足の良さを見せた。本多氏は、「先に行きすぎるのが私の悪いところ。いつも商売にならない(笑)。でも、新しい文化を探すのが楽しい」と、語っていたのを思い出す。Windows 95の発売前からLinuxの取り扱いを開始したり、アキバでワークステーションの店頭展示販売を行ったりといった先見性は、本多氏ならではのものであった。
 さて、今回の「業界タイムマシン」の旅はいかがでしたか。次回のタイムトリップでもご一緒できることを楽しみにしています。
 ナビゲーターは大河原克行でした。

 1990年、Appleを退社したJean-Louis Gassee氏が「Be」を設立。そこで開発されたOSが「BeOS」だ。当時、注目されていたマルチメディアOSとして、日立製作所がPCに採用するなど、話題を集めていた。写真は、1998年12月19日に行われた「BeOS Release4 日本語版」の発売時のもの。同日深夜0時、東京・秋葉原の「ぷらっとホーム」の店頭には、約250人のユーザーが集まり、発売を祝った。写真左側が、ぷらっとホーム社長の本多弘男氏(現同社会長)。古くからのアキバユーザーにとっては、まさに「オヤジさん」的存在の人物だ。当時、ぷらっとホームは、BeOSの国内総販売代理契約を結んでおり、年内入荷の7000本は、12月上旬時点で予約が完了するという出足の良さを見せた。本多氏は、「先に行きすぎるのが私の悪いところ。いつも商売にならない(笑)。でも、新しい文化を探すのが楽しい」と、語っていたのを思い出す。Windows 95の発売前からLinuxの取り扱いを開始したり、アキバでワークステーションの店頭展示販売を行ったりといった先見性は、本多氏ならではのものであった。

 さて、今回の「業界タイムマシン」の旅はいかがでしたか。次回のタイムトリップでもご一緒できることを楽しみにしています。

 ナビゲーターは大河原克行でした。

写真提供:大河原克行

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