#9:そのミスがどこか他でも起こり得るかどうかを判断する
この項目は#7「学んだ教訓」ドキュメントと関連している。しかしここでは、他の事業分野、すなわち他のアプリケーションについて検討するべきである。同種の問題を引き起こす状況や手順、人々の面でどの程度の類似性があるだろうか。状況が共通している分野を洗い出し、その分野に関係する人々に注意を促しておこう。彼らはもっと有能なスタッフがいると答えるかもしれないが、そうなる可能性があっても注意を喚起しておくべきである。
#10:起こったことについてできる限り良い面を打ち出すようにする
問題が起こると、皆の目がその悪影響に集中することになる。悪影響は何かしらあったはずだ。さもなければ問題とはならず、そういった厳しい目が向けられることもなかったはずである。しかし、この問題の結果として出てきた良い面を、どのように小さなことでもよいから「何か」見つけることができないだろうか?わたしが学んだ最も有益な考え方の1つに、状況を「別の観点から捉えなおす」、すなわち状況に対する人々の認識を変えるということがある。SQLの例の場合には、問題を別の観点から捉えると以下のようになる。
- 確かに、問題が発生した
- 確かに、システムを利用できない状況が発生した
しかし、良い面として以下のようなことがあった。
- 問題が発生したのは忙しくない時間帯であった
- この問題が発生したことで、他のシステムにおいて対処するべき事項が明確になった
もちろん、こういった意見を述べる際には真面目な表情をしておく方が通りがよいだろう。
最後に
ところで、その後のLeon Lett選手の働きはどうだっただろうか?同選手はさらに目立つプレーを2回見せてくれた。そしてそれら2つのプレーがあった試合はいずれも、スーパーボウルにおけるバッファロー・ビルズ戦であった。1つはチームを不利にしてしまったプレーだった。同選手はファンブルしたボールをリカバーした後でタッチダウンを決めないうちにパフォーマンスを行ったため、バッファローの選手にボールを掻き出されてしまったのだ。これによってダラスはタッチダウンを逃したものの、試合には勝つことができた。これに対して、もう1つのプレーはチームに貢献するものだった。Lett選手がバッファローの選手の持っていたボールを掻き出した後、ダラスの他の選手がそれをリカバーしてリターンタッチダウンを決めたのだ。また、Lett選手は1994年と1998年にプロボウル(NFLのオールスターゲーム)でプレーする選手に選ばれている。これでおわかりのように、大きなミスが職業上致命的なものになるとは限らないのである。