Microsoftの「Software+Services」戦略のなかの「プラス」が、さほど遠くない将来に、さらに活力を増すことになりそうである。筆者が最近目にする機会があった「Windows Live Wave 3」の企画メモによれば、少なくともそのようだ。
このメモは、「Windows Live Experience」のコーポレイトバイスプレジデントを務めるChris Jones氏と、「Live Platform Services」のコーポレイトバイスプレジデントを務めるDavid Treadwell氏、そして「Mobile Services」のコーポレイトバイスプレジデントを務めるBrian Arbogast氏により書かれたものであり、2007年夏にさかのぼる。しかし本当はこれはWindows Liveの将来について書かれたものである。そしてMicrosoftのWindows補完サービスのラインが、WindowsやInternet Explorerとどのように結びつくことになるかという内容だ。
Microsoftの次世代「Windows 7」のリリースに関する最近のリークではいずれも、Microsoftの次世代クライアントオペレーティングシステムは、Windows Liveとより密接に結びつくことになると伝えられている。この2つがどれほど一心同体になるのかは、 Microsoftが2009年終わり、または2010年にWindows 7を、そしてWindows Live「Wave 3」を2008年末に提供するために前進するにつれ、ますます明らかになっていくであろう。
WindowsとWindows Liveのエンジニアリングチームは両方とも、シニアバイスプレジデントのSteven Sinofskyの直属であるが、この2つの製品ラインはこれまで比較的、統合と相互交流がみられている。しかしこれらの製品の次期のリリースでは、大きな変化があるだろう。
このメモからいくつか抜き出してみた:
「Windows PCを所有する顧客に、シームレスな体験を提供するために投資する予定である。われわれはWindows、われわれのアプリケーション、そしてわれわれのサービスの間の垣根を取り払うことのできるユニークな機会を有している。Windows Live Wave 3は、Windowsの体験の自然な延長のように感じられるように設計されるであろう。
「「Windows Vista」でシームレスな体験を目標とする一方で、Windows 7のプラットフォームと体験に賭け、Windows 7と結合されたときに最高の体験を創出する予定である。われわれはWindows 7チームと協力し、Windows 7プラットフォームの最初で最高のソリューションの開発者となるつもりだ。われわれの体験は、それがWindows 7と接続されたときに、シームレスにWindows体験が延長されるように設計され、アプリケーションについてはWindows 7スタイルのガイドラインに従うように取り組む予定である。」
そしてこのメモではさらに:
「Windows Live Wave 3は、Windows体験の自然な延長のように感じられるように設計されるだろう・・・われわれはWindowsの体験をWindows Liveで「輝かせる」つもりだ・・・WindowsアカウントとWindows Live ID(Microsoftのウェブ認証技術)との関係は何か?Live IDをアカウント設定に結びつけるべきか?」
要するに、この企画メモによると「Windows Liveは全てのWindows顧客に価値を提供する。もし電子メールアカウントを持っていて、インターネットを使っているなら、Windows Liveはその体験を向上させる」というのだ。
Microsoftによる現在の「Windows Live Photo Gallery」をWindows Vistaの延長としようとする戦略が、ごく小さな氷山の一角に聞こえる。Microsoftの主な課題のひとつは、2つの製品ラインの結合を押し進めることで、競合者や欧州連合(EU)から新たな独占禁止法関係の訴訟により撃沈されることを回避することだろう。
「Windows+Windows Live」のシナリオとしては、Microsoftがどのような種類のものを提供し、押し進めることが望まれるか?あるいは懸念されるか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ