情報系/Web2.0システムに導入され始めた--NECのSpikeSource連携ソリューション - (page 2)

梅田正隆(ロビンソン)

2008-03-10 17:00

大容量ファイル受渡システム「WebFile」

 キー・ポイント(神戸市中央区)が開発した「WebFile」は、SpikeSource連携ソリューションの認定アプリケーションである。

 WebFileは、業界初の双方向オンラインストレージシステムだ。ファイルをオンラインでサーバにアップロードし、相手先にメールでURLを通知するファイル転送サービスはよくあるが、WebFileの場合、ファイルの配布だけではなく収集も可能であり、双方向である点が大きな特徴。収集にはアップロード先のURLをメールで通知することで、誰でもアップロードできる。双方向であるため、簡単な受発注の仕組みがWebFileで実現できる。アップされたファイルはISMS認証を取得したデータセンタで安全に保管されるため、データをローカルのPCに残しておく必要がない。

 企業の利用を考え、情報セキュリティ機能を充実させているのも特徴と言える。ダウンロードは有効期限を設定でき、さらにワンタイムパスワードで保護。パスワードは通知メールを受け取ったメールアドレスでしか受信できない。ファイル操作はすべて履歴管理されている。すべてのファイルの送受信をウェブ上で一元的に管理することが可能になっている。

 ここでWebFileの収集機能を活用した例を紹介しよう。たとえば某食品会社は従来、販売店の月次の売上データをメールで収集しており、それらファイルの管理は煩雑さを極めた。そこで同社はWebFileを活用し、各販売店のデータを一括収集している。日次のデータ処理に活用した例もある。関西商業流通は、日々の入出荷に関するデータをメールでやり取りしてきたが、件数が多いためデータ管理に苦労していた。同社はWebFile上で出荷メールの送信機能・定期的な収集メール配信機能を追加開発。配送指示や配送案内に関する安全で確実な業務フローを確立した。

 WindowsサーバベースのSpikeSourceコアスタック環境で動作するWebFileを導入したのが関東圏にある某県庁だ。同庁では、安全なファイルの受渡しと受渡履歴等の管理を実現するため、2月1日からASPでWebFileを運用開始。ウイルスチェックに使用するツールが指定されていて、ツールが動作するのはWindows環境であるため、この上で動作するファイル受渡システムが必要だった。WindowsベースのSpikeSource連携ソリューションの導入事例の第1号となった。

某県庁が採用したSpikeSource連携ソリューション「WebFile」

某県庁が採用したSpikeSource連携ソリューション「WebFile」

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