CEOたちは部下による評価は本質的に公正を欠くものとして相手にしないかもしれない。結局、従業員の目からはCEOのしていることがすべては見えないし、CEOはしばしば自分にとっては完全に制御不能な問題についてまで責任を問われる。はるか遠い場所で発生した嵐によってサプライチェーンが混乱した場合でも、CEOはその責任を取らされる可能性が高い。CEOが善意の人であっても、他の多くの非道徳的な幹部が1面の見出しを飾ったというだけで疑惑のまなざしを向けられるかもしれない。それでも、われわれが話を聞いた専門家は口をそろえて、悪いニュースから言い逃れをしようとする自然な傾向について警鐘を鳴らしている。
元海軍大佐で「It’s Your Ship: Management Techniques from the Best Damn Ship in the Navy」の著書があるMichael Abrashoff氏は「誰が正しくて誰が間違っているかは関係ない」と言う。「CEOに対して否定的な見方があるということは、CEOが会社をどこに導こうとしているかについて、必ずしもすべての従業員が同意しているとは限らないことを示している。これは真剣に検討する価値のある問題だ」(Abrashoff氏)
「ここで問題なのは、CEOに対する評価が公正かどうかではない」とWilliam Wallick氏も言い添える。Wallick氏は企業の人事部に20年勤務した経験があり、現在ではスクラントン大学(ペンシルベニア州)の企業経営のコースで教えている。「従業員のCEOに対する見方は従業員の現実を反映している。従業員がCEOに低い評価を与えた場合は、CEOが彼らのニーズを満たしていないことを意味する。これは評価が公正であるかとか、誰が責めを負うべきかという問題ではない。要するにそれをどのように解決するかだ」(Wallick氏)
調査の背景
BNETによる「CEOの成績表」は、BNETの登録ユーザーの間で実施された1500件以上の調査から集計したものである。回答者の所属する業界は医療、金融、製造業など多岐にわたる。多くは大企業に勤務している。回答者の半数近くは従業員が1000人以上の企業に勤めている。そして大多数(75%以上)の回答者は自分の地位についてシニアマネージャー以上と答えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ