Microsoft関係者は同社の多彩なマルチタッチ入力プロジェクト(特に「Windows 7」と「Windows Mobile 7」での)を公にもプライベートでも重視してきた。しかし未来のユーザーインターフェースがどのようなものとなるかについてのMicrosoftの見解は、それ以上に複雑なようだ。
ユーザーがタッチや音声でやりとりできるようにするだけでなく、Microsoftは複数の自然入力技術を組み合わせるインターフェースに取り組んでいる。先週のFinancial Analyst Meeting(FAM)でMicrosoft関係者は、自動化されたフロントのレセプショニストのデモを披露した。これは同社が今年中に社内で配備することを計画しているものである。このレセプショニストは、コーポレートシャトルの予約をとり、キャンパス情報などを提供する。
(この自動レセプショニストは、Microsoft Researchの取り組みである「Situated Interaction」プロジェクトの成果のひとつであることが判明した。今週のReseach Faculty Summitの日程表によると、Microsoft関係者は米国時間7月28日に開催される同イベントで、本プロジェクトに関する話をする予定である。Situated Interactionチームが調査している他プロジェクトには「マルチパーティシパントエンゲージメントおよびダイヤログモデル、会話場面分析、時空間軌道論法、行動モデリング」が含まれている。)
Microsoftの最高研究戦略責任者(CRSO)を務めるCraig Mundie氏は、FAMにおいて7月24日、同氏の基調講演のなかでMicrosoftの考え方をある程度説明した。Mundie氏は参加者の米金融アナリストや報道陣にこのように伝えた:
「人々が自然ユーザーインターフェースについて話すときには、ご存知の通り、手書きやタッチ、音声などのことを話しているが、これこそ自然ユーザーインターフェースが本当に目指そうとしていることなのだ。そしてこれはレセプショニストだけではない。つまり言わんとしているのは、コンピュータの前にきて、もっと自然に対話することが可能となるはずだということなのだ。質問をして、それに答えさせ、利用者にとって貴重な作業をさせることなのだ。そして私はこれが氷山の一角にすぎないと思っている。しかし、われわれが2年前に市場にもたらしたロボティクス技術を利用して全く新しい手法で構築した初めての事例でもある。それゆえにこれは、工場で自動車を組み立てる腕をプログラミングするとか、病院のフロアを走り回るようなものを作るというだけでなく、あらゆる意味で、実に複雑なインタラクティブアプリケーションを構築することの始まりなのである。」
Mundie氏はまたFAMにおいて、以前にも筆者が見たことのある、多様な自然インターフェース技術を組み合わせたデモを披露した。これには顔認識(ちなみにこれも「Windows Live Photo Gallery」の次期バージョンに取り込まれると予想されている)から、さらなる空間認識に至るすべてが含まれていた。(Microsoftが最近、フォトステッチングのPhotoSynthチームとマッピングのVirtual Earthチームを融合させる判断を下したのは、なるほどこれが少なくとも一因となっていたのだろう。)
Mundie氏はこのデモを「最初の生命」の一例であると言及し――これは「誰もがその構築と維持に参加できる3Dのミラーワールドであり、われわれがすでに住む世界と完全に一致したナビゲーション面でのメタファーを提供する」と説明した。
正直言って、筆者はPCやデバイスとやりとりすることに関しては保守的だ。キーボードが好きなのである。読者はどうですか?携帯電話、超軽量PC、そして未来のラップトップにどのようなインプットを望みますか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ