MSのOzzie氏、もうひとつのインキュベータ「Startup Labs」を率いる

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:菊地千枝子

2008-09-09 05:05

 Microsoftの「Live Labs」「Office Labs」「adCenter Labs」というのは読者も聞いたことがあるかもしれない。Microsoftが創り出した技術革新を市場にもたらすのを迅速化することを意図した同社のインキュベータとして、もうひとつ仲間入りすることになった:「Startup Labs」である。

 Startup LabsはチーフソフトウェアアーキテクトのRay Ozzie氏が率いる組織の下に置かれる。前述のMicrosoft Labsと同様に、Startup Labsも複数の製品開発プロジェクトを盛り込んでいる。ベータかそれ以上の段階にあるMicrosoftの他インキュベータとは異なり、Startup Labsプロジェクトのなかには、初期のプロトタイプ段階に置かれるものもある。しかしMicrosoftの他研究室と同じように、研究のための研究というよりは、焦点は商用製品を構築することにある。

 もうひとつちょっとした情報として――Ozzie氏がMicrosoftに加わって以来、注力している分野を観測していた人たちにとっては予想外ではないだろうが――この新しいStartup Labsは、企業を対象としたウェアというよりは、「消費者向けの」製品やサービスの構築に大いに注力するようだ。そしてStartup Labsチームの募集ポジションの職務明細書で指摘されているとおり、「大規模なウェブ技術と分散型のマルチティア構造の経験はプラス」とされている。このポジションはOzzie氏のもうひとつの故郷であるマサチューセッツ州ケンブリッジを拠点とする。

 募集記事からは以下のとおり:

 「いくつかの初期および中期の段階にあるプロジェクトの作業に携わる技術チームのメンバーとなる開発者を求めています。開発チームの一員として、他の開発者、プログラムマネージャー、そしてデザイナーと協力し、新コンセプトや新機能を実行し、デザインします。商用ソフトウェアの出荷に携わるとともに、高品質なコードの開発と提供に意欲がある人を探しています…。

 「HTML、CSS、Javascript、AJAX、そしておそらくFlashといったフロントエンドのウェブ技術、またRuby on Rails、PHP、SQLといったバックエンドウェブ技術、そしてとくにC#、.NetのようなMicrosoft技術の経験が要求されます。デザイン、デバッグ、コミュニケーション、グループ間コラボレーションの強い技術力が必要とされます。大規模なウェブ技術と分散型マルチティア構造の経験はプラスです。」

 MicrosoftのLive Labs、Office LabsそしてadCenter Labsの目標は、Microsoftがアイディアを商用製品にさらに迅速に転じるのを助けることである。Startup Labsがこの領域で何を…そしていつ提供するかを見るのは興味深い。

アップデート:Startup Labsグループの最初の成果物のうちのひとつは、同チームがLive Meshソフトウェア開発キット(SDK)を利用して構築したLive Meshのためのアプリケーション一式のようである。これはProfessional Developers Conferenceで公表される予定だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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