業界観測筋の中には、Microsoft幹部が「Office 14」の一部を広告収入で提供すると主張していることについて、困惑している向きも見られる。
ちょっと皆さん・・・。Microsoftは昨秋われわれに伝えていた。Office 14 Webアプリの消費者バージョンは広告により提供される予定であると。
MicrosoftのBusiness Divisionが広告により資金を得る意向があると発表したのは、最近では米国時間3月3日にMorgan Stanley Technology Conferenceにおいて、同Divisionのプレジデントを務めるStephen Elop氏が基調講演を行った際であった。Silicon Alley InsiderはElop氏がOfficeチームの「広告がサポートする収益源」の計画について発言したことを報じている。
Microsoft関係者は2008年10月のProfessional Developers Conferenceにおいて、Office 14のウェブベースアプリの消費者バージョンが広告でサポートされることになり、企業対象のバージョンは「サブスクリプションベース」となると述べていた。筆者の昨年10月の記事からは以下の通り:
「MicrosoftはOffice Webアプリケーションを『Office Liveを通して』提供すると述べている。これらのウェブアプリには、広告により資金を得るものと、有料サブスクリプションとなるものの両バージョンが用意される予定だ。企業ユーザー向けにはOffice Webアプリケーションはホステッドサブスクリプションサービスとして、ボリュームライセンス契約に基づき販売されるであろう。消費者向けにはOffice Webアプリケーションは広告収入に基づき、無料で提供される。」
Silicon Alley Insiderによると、Elop氏は、広告収入により提供されるOffice 14のコンポーネントが、海賊対策イニシアティブでもあると述べたという。筆者には、これら2つの発想が、Insidersの考えるほど密接に関連しているかどうかが定かではない。
過去数週間におよぶプレゼンテーションにおいては、海賊版のMicrosoftソフトウェアが、同社の競争業者が提供する製品を上回る脅威であるという考え方が繰り返された。
最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏は2月終わりに、米金融街のアナリストらに対し、Officeの海賊版のほうが、「Google Apps」「Open Office」または市場に出ている他のどのOffice競合製品よりもOfficeから多くを奪っていると伝えた。同氏はMicrosoftの内部データから作成された以下のチャートを証拠として示した:
Microsoftは過去1年間以上、広告がサポートする分野を極めて慎重にテストしてきた。同社は2007年より、広告で提供する「Microsoft Works」のパイロットを開始している。しかしこれまでのところ、Business Divisionが提供するほとんどの製品は――それがソフトウェア、サービス、あるいはこの両者の組み合わせのいずれであるかにかかわらず――有料/サブスクリプションによるものであった。
(一方、Office 14に関連した別のニュースとして、MicrosoftはOffice 14が「Windows XP」上でも全く問題なく動作すると確認している。)
MicrosoftはOffice 14を2010年に出荷する際には他にも広告により資金を得る要素を作ると予想しますか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ