ガートナー:企業はWindows 7 SP1を待つ必要はない

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:菊地千枝子

2009-03-25 23:05

 Windows 7はまだリリース候補のテスト段階にすら達していない。しかしGartnerのアナリストはすでに企業ユーザーに対し、導入を計画する際に「Service Pack 1(SP1)」を待つように予定すべきではないと助言している。

 GartnerのアナリストMichael Silver氏による米国時間3月12日の調査メモ(ここへのリンクをMicrosoftが様々な報道陣に配布している)によると:

 「Windows 7のService Pack第1弾は、オペレーティングシステムの安定性やセキュリティの準備状況という意味では必要ではない。しかし組織はSP1が出荷される前にWindows 7を配備する準備をしない可能性が高いために、彼らはSP1を最初の配備に含むことになるであろう。」

 Silver氏の発言の最初の部分は、疑いの余地なく、Microsoftの耳に心地よく響くであろう。Microsoft当局がVistaはどれほどしっかりしていて、ユーザーがSP1を待って配備する必要はないことを主張するのに、どれほどの時間と労力を割いてきたかを思い出してほしい。(わかった、もう笑わなくても良い。)

 Gartnerは今、Microsoft当局が過去3年間、主張を試みてきたことを述べている:SP1は、企業が新OSを配備する計画さえしていない段階で、待機すべき工程とすべきではないというのだ。Silver氏は次のように書いている:

 「これまでの常識では、組織は新しいクライアントOSを配備する前に、最初のService Packを待つ必要があるとされていた。これが不可欠であった。新製品をテストするためのベータソフトウェアの提供は、現在のように広範囲ではなかったことと、人々が最初のリリースはバグが多く、不安定であると想定していた。第1のService Packはたいてい初OSの出荷後9〜12カ月間でリリースされ、通常は安定性においては目覚しい改善をみせる。今日SP1は、かつてのような工程を意味するものではない。」

 しかし実のところ問題の核心に踏み込んでいるのは、Silver氏発言の次の部分である――ほとんどの組織はSP1の出荷前にWindows 7を配備する用意ができない、というくだりだ。

 ほとんどの企業は急旋回することができない。たとえできる限り早期にWindows 7の配備を急ぎたいとしても、通常必要とされるアプリ互換性テスティングの量を考えると、ほとんどが無理だろう。Gartnerは、Windows 7にかなり肩入れしている企業であっても、新OSの配備には12〜18カ月間を要すると推定する。そしてその頃までには――MicrosoftがWindows Server 2008で行ったようにSP1は最初のリリースにすでに組み込まれていると宣言することがなければ――Windows 7 SP1はもうリリースされているだろう。

 Windows 7の配備について考えることは時期尚早のようにみえるかもしれない――特に何年とまではいかなくとも、何カ月も取り組んできたVistaの広範な配備をたった今実施し始めている企業が増えているが、そのような企業にとってはそうだろう。しかしもしMicrosoftが本当にWin 7を今年第3四半期にRTMすれば――そしてその可能性は依然として高いように思える――それはさほど早い話ではないのかもしれない・・・。

 Gartnerの前提についてどう思いますか?SP1は将来のWindows配備に関する計画を立てる際に、無関係な配備工程となるのか?その理由は?またそうでない理由は?

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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