5月病対策を別の角度から考える--田代センセーのメンタルテクニック(14)

田代真人(マイ・カウンセラー)

2009-05-14 08:00

 みなさんこんにちは! マイ・カウンセラーの田代です。不安や悩みを自己解決するメンタルテクニック。今回のテーマは5月病です。

 みなさんゴールデンウィークも終わり、心機一転新たな気分で職場や学校へ繰り出していると思います。ん? 気分がすぐれない? そういうあなたはもしかして5月病ですか?

 いえいえ、大丈夫です。ちょっと考え方を変えるだけで、そんな憂うつな気分も問題なく乗り越えられます。

 そもそも5月病とは何なのでしょうか? 4月に新しい学校へ入学するも環境になじめずに、大型連休が終わって学校へ行くのが「あ〜嫌だなぁ」と憂うつな気分になる、これが5月病と言われているものです。重症の人は、食欲がなくなったり眠れなくなったりすることもあります。新社会人の場合は、研修が終わって6月ごろにそのような気分になることが多く、6月病とも言われるんだとか。

 5月病にならないための方策は、ネットを検索すればごまんと出てきますので、あえてここで同じことは語りません。ここでは、ちょっと違った角度から5月病対策を考えてみたいと思います。

環境に適応できていないだけ

 環境になじめず憂うつに感じるこの5月病、これは「適応障害」ではないでしょうか。つまり環境に適応できていないだけ。そう考えれば、もっと簡単に乗り越えられるのではないかと思うのです。

 実は人間は、常日頃から小さな「適応」を繰り返しながら生活しています。「サザエさん症候群」とも呼ばれる日曜日夕方の憂うつな気分がありますよね。これは毎週起こります。でもみなさん、そんな気分を乗り越えています。

 人は、幼稚園に入園するころから、小学校、中学校と進学していくにつれ、新しい環境に適応しながら成長していきます。これらの過程で、実は潜在的に適応能力は備わっていきます。もちろん、その中で、人と話すことが苦手だったり、多くの人が集まる場所に行くのが苦手などという「個性」も出てきます。

 とはいえ、どうしても新しい環境に身を投じなければならないときもあります。入学や入社がそれにあたりますね。そして4月中は、やるべきことが山積みで右も左もわからないままに過ぎていきます。やることなすこと初めてのことばかり。飲み会にも誘われ、断る間もなく付き合っていくと、そこで初めて出会う人も数多くいるといった状態です。

 誰でも初めての人と会う時には緊張しますよね? 私でもそうです。新しいことだらけの時期で、やっていること自体もよくわからないのに、初めての人と会う緊張感まで加わると、拷問に近いような気分になるのもわからないではありません。そして、自分を取り戻した長期連休から、またそういう環境に身を戻さなければならないつらさもよくわかります。気が滅入りますよね。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

関連記事

関連キーワード
マイ・カウンセラー
経営

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]