その後Klein氏はAmazonの電子書籍リーダー「Kindle」にもJavaが活用されていることに触れて、「“Mobility”とは何か」という問いかけをした。その上でKlein氏は「スマートブック」を提唱しているQualcommのRob Chandhok氏を登壇させた。Chandhok氏によれば、スマートブックは、ネットブックよりも軽く、そして薄いものであり、スマートフォンよりも大きな画面の端末であるということだ。さらに、マルチメディアにも対応できて、3Gの移動体通信で常にオンラインのままで、それでいて一日中電源が切れないという端末だという。Chandhok氏はその試作品にJavaFXで開発されたオセロゲームが稼働していることを実演して見せている(スマートブックについては専用のウェブサイトを参照)。
Klein氏はまた、やはり前日に紹介されたテレビ向けのJavaFXである「JavaFX TV」に触れて、そのデモを実演している。デモでは、JavaFX TVを搭載したケーブルテレビ(CATV)のセットトップボックス(STB)を活用して、映画『The Day the Earth Stood Still』のBlu-ray Discを購入、その代金がCATVの料金とともに徴収されるというシーンを見せてくれた。
携帯電話からテレビまでJavaFXはその守備範囲を拡大しているのだが、Klein氏は、前日正式に発表になった「Java Store」が携帯電話向けとテレビ向けにも展開する予定であることを明らかにしている。正式なことはまだ具体化していないようであり、「具体的な発表はまだ」(Klein氏)と言うに留まっている。だが、Javaのこれまでの普及状況を振り返って考えてみると、テレビでJavaFXベースのアプリケーションを購入する日は意外と近いのかもしれない。