Duke EnergyやComEdといった電力会社が米国時間6月9日、発注先として検討しているスマートグリッド供給企業の名前を明らかにしたことで、配電網の近代化に必要な設備供給をめぐる競争は、一気に激化している。
Dukeによると、同社は、向こう数年間にわたる10億ドル規模のスマートグリッドプログラムで使用する設備の供給元として、Ciscoを選択したという。Dukeによれば、5月にスマートグリッド市場への本格参入を発表したCiscoは、Dukeの変電所で使用するネットワーキングハードウェアのほか、家庭内に設置するエネルギーモニターも提供する予定だという。
ノースカロライナ州に拠点を置くDukeは、同社が営業する5つの州に住む1100万人の顧客を対象に、デジタルアップグレードを提供することを目指している。
「わたしたちのアナログ配電網を高度なデジタル技術に置き換えて、21世紀の電力供給システムを整備するには、主にデータとネットワーク、通信に関する技術が必要である。そして、これらはすべてCiscoの専門分野だ」とDuke Energyのスマートグリッドおよび顧客システム担当シニアバイスプレジデントであるTodd Arnold氏は、声明の中で述べた。
シカゴに拠点を置くComEdは2日、同社が望ましいと考えている複数の企業の名前を明らかにし、スマートメータの供給元としてGeneral Electric、無線通信およびソフトウェアの供給元としてSilver Spring Networksを挙げた。
ComEdのスマートグリッドプログラムが承認されれば、シカゴの11の郊外地に14万1000台の双方向メーターを設置して、電気使用量と料金に関するリアルタイム情報を消費者に提供することが可能になる。
複数の電力会社は、家庭内に設置するエネルギーモニターやスマートメーターなどのスマートグリッド技術に投資している。電力会社は、使用量や請求金額に関する最新情報を消費者に提供することで、ピーク時の電力使用量を削減し、停電を防止できると期待している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ