ティブコ、データ分析・視覚化ツール「TIBCO Spotfire 3.0」日本語版を発売

柴田克己(編集部) 2009年07月31日 13時35分

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 企業内で日々生み出される大量のデータを最大限に活用するためのITである「ビジネスインテリジェンス(BI)」への関心は高まる一方だ。

 あふれるデータを可視化、分析し、その中から必要なユーザーに必要な情報を与え、意味のあるトレンドを見つけ出したいというニーズは、市場の勢力図にも影響を与えている。2007年前後から現在まで続く、Oracle-Hyperion、SAP-Business Objects、IBM-Cognos、SPSSといった一連の買収劇に加え、NECら国内の大手ベンダーも製品の拡充やコンサルティングなどを含めたデータ分析ソリューションの提供に本格的に乗り出しつつある。

 こうした流れの中で、TIBCO Softwareは2007年、データ分析ツールベンダーであるSpotfireを買収。2009年7月30日には、日本ティブコソフトウェアがインメモリ型分析プラットフォームの最新版となる「TIBCO Spotfire 3.0」日本語版の出荷を開始したと発表した。

 TIBCO Software、Spotfire事業部門のマーケティングバイスプレジデントであるMark Lorion氏は、「ビジネスの世界における複雑性は近年ますます増大しており、変化のスピードも速くなっている。企業はそれに迅速かつ適切に対応しなければならず、より優れた意思決定のためのツールが求められている。TIBCO Spotfire 3.0では、そのニーズに応えるためスピードや柔軟性を高めることに注力した」と、新製品の機能強化ポイントについて説明する。

 Lorion氏が語る主な強化ポイントは3点。「アプリケーション統合機能」「大規模での利用に対応できるスケーラビリティ」そして、「リアルタイム性の高い新たなビジュアライゼーション機能」だ。

TIBCO Spotfire 3.0 TIBCO Spotfire 3.0の最大の特色は高速かつ柔軟なデータのビジュアライズ機能。表計算ソフトでグラフを作るような感覚で大量のデータを瞬時に可視化できる。

 アプリケーション統合機能については、機能強化された「TIBCO Spotfire Application Data Services」により、SAP BI、SAP ERP、Oracle E-Business Suite、Oracle CRM(Siebel)Salesforce.comといった各種データソースからのデータ検索および分析が従来よりも高速かつ容易に可能になったとする。また、Webサービスコネクタを利用することにより一般的なWebサービスとの連携が可能で、さまざまなソースからのデータを広範に統合できるという。

 スケーラビリティの強化については、TIBCO Spotfire Serverに対するロードバランシングやフェイルオーバーを可能にしており、部門単位から全社規模での分析機能、分析結果の共有機能の利用を実現したとする。

 そして、TIBCO Spotfireの最大の特色となる、柔軟かつ高速なビジュアライゼーション機能も強化されている。独自のエンジンにより、外部イベントやリアルタイムデータを元にしたデータの可視化、マッピングのための各種の機能を提供する。Lorion氏は、他社のBIソリューションが、特にプレゼンテーションのレイヤにおいて、レポーティングに重きを置いているとする。TIBCO Spotfireは、ユーザーのアドホックなニーズにおける分析を効率化するための、使いやすいユーザーインターフェースと、リアルタイムのデータビジュアライズにフォーカスしている点で、他の製品とは一線を画す点を強調する。

 分析用クライアントにおいて、データは一度まとめてメモリ上に読み込まれた上で処理されるため、操作に対する反応も高速だ。Lorion氏は、TIBCO Spotfire 3.0では、こうした機能強化により、ユーザーの能動的なデータ分析作業によるトレンドの発見を助け、データから「仮説」を立て「検証」するプロセスのサイクルを高速化できるとする。また、TIBCO SoftwareのSOAやBPMを実現するミドルウェア製品群と組み合わせることにより、意思決定のためのより強固なシステム基盤を構築できると、買収のメリットを説明する。なお、TIBCOは、Spotfireの買収により、Gartnerのビジネスインテリジェンス市場におけるマジッククアドラントで「visionaries(概念先行型)」のポジションに位置づけられている。

 日本において、Spotfireは2000年に市場へ参入しており、これまでに主に医薬品業界、東芝をはじめとする半導体製造業などで導入されてきた実績がある。今後はこれまでの直販に加え、代理店販売を強化することで製造、金融などより幅広い分野での導入を促すとともに、製品にについても、各業界で必要とされる機能を中心とした機能強化を行っていく方針という。

Mark Lorion氏 TIBCO Software、Spotfire事業部門マーケティングバイスプレジデントのMark Lorion氏

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