9月23日は、米連邦控訴裁判所が「Microsoft Word」に関連したi4i対Microsoftの特許侵害訴訟について、聴聞会を行う日だ。
i4iはカナダ・トロントのベンダーで、1週間前に米テキサス州で特許訴訟に勝訴した。だが、Microsoftがそんなに現状を維持できるのか、私には疑問だ。i4iとMicrosoftが和解するか、Microsoftが自社製品からカスタムXMLを削除するパッチを発行するのか、どちらかになるのではないかというのが私の予想だ。
判決文によると、Microsoftは「カスタムXMLを含む『.XML』『.DOCX』『.DOCM』『DOCM』形式の(XML)ファイルを開くことができるすべてのMicrosoft Word」の米国内での販売や米国への輸入を禁じられている。Microsoftは現在、これに対し控訴中だ。
Microsoftは、すでにカスタムXML機能を無効にする「Word 2007」向けのパッチを開発中といわれている。このパッチは、「Windows Update」経由での配布準備に入っているとのことだ。
このパッチについて、Microsoftの法務担当広報のKevin Kutz氏に聞いてみたが、コメントは得られなかった。だが、Kutz氏は次のような一貫したコメントを述べた。「本件のプロセスを通じてわれわれが主張している通り、証拠によってi4iの特許が無効であることが実証されると信じている」。
Microsoftはこの訴訟で、迅速審査扱いを要求している。Microsoft側は、i4iの特許を実行してWordを市場から撤回することになった場合、顧客に「取り返しのつかない損害」を与えることになると主張しているが、これは却下された。
Microsoftの法務担当チームは、弁護士とクライアントとの直前の駆け引きに長けた集団だ。良い例が、欧州委員会に提示したり引っ込めたりしている「Windows 7 E」だ。Windows 7 Eはウェブブラウザを搭載しない「Windows 7」で、ECとの和解がうまくいかない場合に備えて準備している対策案だ。
i4i対Microsoftは今後どのように進展するのか?Microsoftは和解するのか、パッチを発行するのか?それとも他の策をとるのだろうか?
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ