JP1/DNは、専用サーバに導入するだけで、クライアントPCの状態を管理・監視できるようになっている。クライアントPC1台1台にエージェントソフトを導入する必要がない。遠隔地の拠点に対しては、仮想私設網(VPN)で結ばれ、事前にネットワークのセグメントを指定することで、遠隔地の拠点にあるクライアントPCも管理されるようになっている。
資産管理の機能としては、管理下にあるPCのハードウェア情報を集約、棚卸しのリストとして活用できる。また、インストールされているソフトウェアの状態を調べることで、ソフトウェアのライセンスの数も把握できる。加えて、PCの消費電力設定を管理することで、消費電力量の把握も可能になっている。
セキュリティ管理の分野では、ウイルス対策ソフトの定義ファイルの更新が常に最新版であるのかを監視、またOSのセキュリティアップデートが最新のものであるかも監視するようになっている。違反したPCのエンドユーザーにはメッセージで、管理者にはメールで通知される。
セキュリティポリシーの設定も、クライアントPC 1台1台に設定するのではなく、管理者の設定で完了するようになっている。セキュリティポリシーに違反したPCが検知されると、マウス操作で特定することもできる。
中堅・中小企業向けの機能としては、“ダッシュボード”を表示。それを見るだけで、クライアントPCが安全な状態に保たれているのかどうかが把握できる。セキュリティポリシーも標準で装備されていることから、そのまま活用してもいいし、ユーザー企業の環境にあわせて、カスタマイズして活用してもいいようになっている。
価格体系も中堅・中小企業向けになっている。クライアントPCの台数が増えても、ライセンスの数に関係なく、年額固定料金でサポートサービスを受けられる。基本ライセンスは42万円、サポートサービスは年間12万6000円になっている。
JP1 Ready Seriesは、2010年に第2弾として、サーバの安定稼働を支援する製品を投入、第3弾は2011年に投入する予定としている。