Microsoftが先日、企業向けに「Windows 7」と関連製品をソフトローンチした際、システム管理製品「System Center」を評価する人は少なかった。
だが、Microsoftがシステム管理分野で手を抜いているわけではない。実際、この数週間、開発チームは新規開発中ソフトウェアのテストビルドを数多く公開している。
Microsoftが米国時間9月29日に開始した「The New Efficiency」は、主としてWindows 7、「Windows Server 2008 R2」「Exchange Server 2010」にフォーカスしたものだが、Microsoftは自社製品とサードパーティのソフトウェア/サービスの管理性を強化している。これにより、PC、携帯電話、ウェブベース生産性などの分野で、ライバルと差別化を図るという狙いだ。
以下に、この数週間でSystem Centerチームが公開した、あるいは言及した最新のテストビルドに関するいくつかの情報を紹介する。
System Center Essentials 2010:EssentialsはSMB向けのサーバ管理スイートで、先にベータ版が公開された。Windowsクライアント、サーバ、アプリケーション、ネットワークデバイスのモニタリングと診断機能を提供するもので、「Microsoft Installer」とEXEによりインストールされたソフトウェアを実装する。ハードウェアとソフトウェアのインベントリを管理し、状態を示すレポートの管理や実装の更新を行う。Essentialsは、「Operations Manager」「Windows Server Update Services」「SQL Server」「Microsoft Update」などの技術を利用するが、Microsoftの代表者はEssentialsを“製品バンドル”と呼ぶことを控えている。正式版の公開予定は未定だ。
Configuration Manager 2007 R3:Microsoftは、Configuration Manager 2007 R3をテストするTAP(Technology Adoption Program)を揃えているところだ。最新版のフォーカスは省電力のための機能にある。R3のベータ版は2009年10月後半に公開予定。正式版は、2010年の前半に発表を予定している。
Data Protection Manager 2010:「DPM Version 3」「Zinger」などの別名を持つDPMの最新版は9月末にベータが公開されている。DPMは、「Windows Server」、SQL Server、「Exchange Server」「SharePoint Server」「Dynamics AX」などをディスク、テープ、クラウドにバックアップして継続的なデータ保護を提供する。最新版では、「Hyper-V」「SharePoint 2010」「Exchange 2010」などでのライブマイグレーション向けデータ保護と復旧機能が加わっている。正式版の発表はわからない(だが、SharePoint 2010サポートが含まれていることから、2010年中頃というのが私の予想だ)。
System Center Online Desktop Manager(SCODM):System CenterチームがMicrosoftホスティングサービス分野で最初に提供する製品の1つとなる。8月末、チームはSCODMのパブリックベータは「間もなく」公開と述べていた。すでにデータシートと機能リスト(マルウェア対策、デスクトップモニタリング、デスクトップ設定、IT資産管理、リモートアシスタンスなど)がMicrosoftのウェブサイトに掲示されている。正式版の発表は2010年と予想するが、確実な情報は得ていない。
Service Manager 2010:これまで「Service Desk」と呼ばれていた製品で、現在プライベートベータ段階にある(ベータ2も間もなく登場予定だ)。同製品は、障害管理(トラブルチケット)担当のIT管理者向けツールで、規制順守対策を講じられる。正式版は2010年初めに登場予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ