用途に応じて3種類の製品を用意
「スタンダードパッケージ」は中堅企業向けで、、サーバ、ストレージ、ネットワークを集約した「Express5800/SIGMABLADE」を基盤とする。従来機「Express5800/B120a」と比べ30%軽量化しているブレード新製品「Express5800/B120b-Lw」と、今回同時に発表されたNASブレード新製品「iStorage NS500Ba」をストレージとして組み合わせ、省スペース化を実現した。また、AC100V電源に対応し、電源工事なしで企業のマシンルームに設置できるという。NECでは「初期コストを抑えたスモールスタートが可能」としており、導入を容易にすることに力点を置いている。
「エンタープライズパッケージ」は、企業や官公庁向けにプライベートクラウドを構築するために適した製品との位置づけ。サーバとネットワークは「Express5800/SIGMABLADE」、ストレージには高速ファイバーチャネル搭載の「iStorage D3」をそろえ、拡張性と信頼性の向上に注力している。
「データセンターパッケージ」は、大規模なクラウド基盤を構築しようと考えている企業を狙った製品。サーバには省電力、省スペースを実現する「Express5800/ECO CENTER」、ネットワーク機器は「UNIVERGE IP8800シリーズ」を採用している。これらを局所冷却装置とともに活用すれば、消費電力を抑え、データセンター内に大量のサーバを設置することが可能であるほか、直流受電(DC-48V)に対応しているため、通信事業者がクラウド型サービスの提供を検討している場合にも対応できる。
運用環境を簡易化する点では、統合プラットフォーム管理ソフトウェア「WebSAM SigmaSystemCenter」を強化し、クラウドコンピューティングの基盤となる物理リソースや仮想環境の運用管理を自動化、自律化し、運用をより効率化するインターフェースを用意した。既存のツールとの連携も可能であり、仮想環境のテンプレートを備え、クリック操作だけで簡単に仮想マシンを生成できるGUIを提供する。このGUIを利用すれば、システムの拡張や障害発生時の対応も迅速に実行することが可能であるという。