野村総合研究所(NRI)は3月3日、セールスフォース・ドットコムの営業支援ツール「Salesforce CRM」の利用企業に対し、最新のオープンソース(OSS)を活用し、高度な分析機能で営業力強化を支援する「OpenStandia/BI for Salesforce CRM」の提供を開始すると発表した。
企業向けの営業支援ツールであるSalesforce CRMは、独自にレポーティング機能を持っている。今回、NRIが今回提供を開始するOpenStandia/BI for Salesforce CRMでは、Salesforce CRMのデータをさらに活用し、営業部門に蓄積された過去データから、前年比分析、推移分析、現在の営業活動の売上予測、提案進捗状況、他のシステムデータを活用した分析やグラフ表示といった、より高度な分析、加工が行えるという。
具体的には、Salesforce CRMのデータを定期的に取得し、独立したリレーショナルデータベース(MySQL)へ格納することによって履歴管理の実行が可能だ。また、30種類の主要分析レポートを用意しているほか、専用のGUIツールを使いRDBMSのデータからOSSのレポーティングツール「JasperReports」を利用してグラフを作成したり、それをポータル上で共有したりすることが可能という。
NRIでは、 Salesforce CRMに詳しいコンサルタントによる簡易活用サポートを提供するほか、オプション機能として承認ワークフローとの連携や、社内システムとSalesforce CRMとのシングルサインオン機能も提供するとしている。提供形態はユーザーのオフィスやデータセンターのサーバに導入する方式に加え、クラウド基盤上での提供も可能だという。これらの機能により、ユーザーにはリアルタイムに精度の高い予測や必要な情報が提供され、迅速な意思決定と次のアクションにつなげるための分析が可能になるとしている。
同ソリューションにおいて、NRIは導入コンサルティングおよび構築サービス、保守サービスを行い、Salesforce CRMに関する技術提供はIAFコンサルティングが行う。導入費用は300万円(税別)から。NRIでは、今後3年間で50社への導入を目指す。