ドイツで開催されたCeBITにて、大きく展示ブースを構えたSoftware AG。今回同社は、ビジネスプロセスエクセレンス市場でリーダーになるという戦略を発表したほか、ソーシャルBPM「ARISalign」や開発ツールセット「NaturalONE」といった新製品も発表するなど、積極的な動きを見せている。
同社が注力するビジネスプロセスエクセレンスという分野は、まだ新しい市場でもある。BPM(ビジネスプロセス管理)から発展したともいえるこの市場について、Software AG 取締役 兼 チーフプロダクトオフィサーのPeter Kuerpick氏に聞いた。
--Software AGはビジネスプロセスエクセレンスの分野でリーダーになるとしているが、ビジネスプロセスエクセレンスと従来のBPMとは何が違うのか。
人々は何事においてもできるだけ完璧であることを求めている。例えばPCが壊れたり飛行機が遅れたりするとイライラするものだが、こうした問題が起こらないために重要となるのは「プロセス」だ。このプロセスを最高の状態で提供するのがビジネスプロセスエクセレンスということだ。
Software AGではこれまで、プロセスを改善する技術やソフトウェアを提供していた。しかしIDS Sheerの買収により、プロセス改善のためのコンサルティングから管理まで、技術だけではないビジネスの視点から見たライフサイクル全体を提供できるようになった。われわれは全く新しい会社に生まれ変わったといえる。
--Software AGはこの分野でリーダーになるとしているが、競合となるのはどのベンダーか。また、Software AGの強さはどこにあるのか。
多くのニッチなBPMベンダーがこの分野に入り込もうとしているが、われわれの主な競合となるのはIBMやOracleなどビジネスプロセスにおけるライフサイクル全般を支援できるような大企業となるだろう。Software AGの強みとしては、この分野の製品全般を年内にはひとつの統合されたソリューションとして提供できるようになることだ。競合は数多くのツールを組み合わせて同じようなソリューションを提供しようとしているが、コスト面からしてもひとつのソリューションで提供できることは大きな強みとなる。
他社がこの市場に参入することはむしろ大歓迎だ。競合が増えないような市場は誰も注目しない。つまり、競合が増えればユーザーも増える。その中で最初に市場参入したSoftware AGが有利となるのは言うまでもない。