Microsoftがローンチしたばかりの「SharePoint 2010」の新機能をいつ、どのようにホスティング版の「SharePoint Online」の顧客に提供するのか、多くの顧客やプレス、ブロガーが関心を持っている。
SharePoint 2010がまだ開発段階にあったとき、Microsoftは、SharePoint 2010とSharePoint Onlineは(オンプレミス版のソフトウェアリリースの後、オンラインチームにバトンタッチする代わりに)同時進行で一緒にお最新版の開発を進めるという新しい方針を取っていることを明らかにしていた。この方針の目的は、ソフトウェアとサービスのギャップを最小化することにある。
SharePoint 2010のローンチでMicrosoftは今回、どのぐらいギャップを縮小できたのだろうか?
米国時間5月12日に米ニューヨーク市で開催された「Office 2010」とSharePoint 2010のローンチイベントで、Microsoftの幹部はSharePoint Onlineのリリースについて、「大規模顧客向けには2010年後半に」SharePoint 2010の新機能にアップデートすると述べた(訳:まず最初に「SharePoint Online Dedicated」顧客にアップデートを提供する)。その後、「Share Point Online Standard」にSharePoint 2010の新機能を提供する(SharePoint Online Standardは、マルチテナント型の共有インフラでも構わないという、主に中小規模企業顧客などがよく利用するエディションだ)。Microsoftによると、「Exchange Online」での「Exchange Server 2010」の機能提供についても、SharePointと同じような計画という。
2010年4月にわたしがこのブログで紹介したMicrosoftの社内用スライドによると、Microsoftはもともと(2009年11月時点)、SharePoint 2010の新機能を2010年春(3月)の「Business Productivity Online Suite(BPOS)Dedicated」リリースに盛り込み、BPOS Standardでは2010年内に提供する計画にしていた。SharePoint OnlineはBPOSの一部であることを考えると、この計画はおそらく延期になり、SharePoint Online DedicatedでSharePoint 2010の機能が利用できるようになるのは2010年後半になったのだろう。Microsoftのシニアバイスプレジデント、Kurt Delbene氏は、SharePoint 2010の新機能がベータとしてSharePoint Online Standard顧客に提供されるのは2010年中と述べたが、正式機能としてリリースされるのがいつかについては明言しなかった。
以下に、2009年11月のスライドを紹介する。SharePoint 2010のどの機能がいつSharePoint Onlineで利用できるようになるのかを詳細に示したものだ(すべての機能がSharePoint Onlineで利用できるわけではない。いくつかの機能は、オンプレミスソフトウェアを前提として設計されたものだからだ)。これらのスライドはMicrosoftが数カ月前に作成したものであり、今後計画が変更する可能性もある。
これはSharePoint Online Dedicatedの計画だ。
次はSharePoint Online Standardの計画だ。
Microsoftは、「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」のウェブ版となる「Office Web Apps」でも、段階的に機能を提供するというアプローチをとる。
Microsoftは「SkyDrive」と「Hotmail」経由で無料でOffice Web Appsを利用したいというコンシューマー向けに、6月15日に正式版を提供する計画だ。Microsoftの幹部は5月12日、Office Web Appsの利用が増えてMicrosoftサーバの利用が満杯になるには時間がかかるだろうが、まずは6月15日にスタートすると述べた(注意:OneNote Web Appは、最初のロールアウトには含まれていない。Microsoftの資料によると、2010年内には提供されるようだ)。
6月15日は、Office 2010が小売店で発売される日でもある。Microsoftは5月12日、Office 2010の小売店での発売日が6月15日であることを認めており、「Windows Live Wave 4」の一部の正式版も同日ロールアウトする(だが「Windows Live Essentials」はまだ)ことも明らかにした。
Office Web Appsをオンプレミスで--自社内でホスティング--利用したい場合、SharePoint 2010顧客は現時点でそれが可能だ。だが、MicrosoftがホスティングするOffice Web Appsバージョンを利用したい場合は、2010年末まで待つ必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ