Amazonのような行政サービスを目指す英バーミンガム市
バーミンガム市は欧州で最大の地方自治体で、約110万人の市民に公共サービスを提供している。現在、10年間で17億ユーロの削減を目標にコスト対策をするとともに、7億ユーロの投資を行うという。Evans氏は「より良いサービスの提供とコスト削減の両立を目指す。これは技術でしか実現できないメリット」と語る。
内部では、プロセスの標準化と簡素化により行政作業の効率を改善しているという。外部では、市民アカウントを導入し、サービスの改善を図っている。CRMを活用して市民が要求したサービスの追跡機能を提供する「Amazonのようなサービス」を目指すという。「透明性によって市民の信頼性を改善できる」と、Evans氏は述べている。
BIの速度がビジネスにインパクトを与える
du Plessis氏のConsol Glassは、SAPの分析ソフトウェア「BusinessObjects Explorer」を利用して、「セルフサービス型ビジネスインテリジェンス」を実現した。BusinessObjects ExplorerはBIにインメモリ技術を加えたソフトウェアで、高速なデータ分析を最大の特徴とする。
du Plessis氏は導入の背景について、市場の理解と顧客フォーカスを挙げている。それには正確な予測と適切な意思決定が必要だが、蓄積されていくビジネス上のアクティビティを消化することは簡単ではない。そのため、戦略的決定としてBIを導入したという。
効果はすでに実感しているようだ。「データにアクセスする速度が格段に速い。業務上で得た情報に新しい視点をもたらす。データを分析すると、実にさまざまなことがわかる」とdu Plessis氏。「意思決定はもちろん、速度もビジネスにインパクトを与えている。信頼できる情報ソースを得られた」と感想を語る。