「Trend Micro Deep Security」でクラウドを守る - (page 2)

福井順一 (トレンドマイクロ)

2011-03-09 14:57

特徴3:ハイパーバイザ層の通信を検知

 次に仮想化環境上で新たに求められるセキュリティ対策として、仮想ネットワークの制御が挙げられる。外部のネットワークに出ることなく、ハイパーバイザ層のネットワーク通信を検知、防御する方法で適しているのは、バーチャルアプライアンスによる検知である。

 前述のウイルス対策と同様にDeep Security Virtual Applianceを導入すれば、仮想マシンにホスト型セキュリティ対策製品をインストールすることなく、IDSやIPS、ファイアウォール、Webアプリケーション保護機能を仮想マシンに対して提供できる。

 さらにセキュリティを高めたい場合は協調型保護機能が有効である。これは仮想マシンにDeep Securityエージェントを導入することで、通常はDeep Securityエージェントがセキュリティ保護を実現するが、誤ってDeep Securityエージェントを削除したり、悪意のあるユーザーがDeep Securityエージェントプログラムを削除した場合に、バーチャルアプライアンスが自動で仮想マシンを保護する機能である。これにより、仮想化環境内でセキュリティの冗長化が実現でき、より高度なセキュリティ対策が可能である。

 次回の寄稿は今回紹介したセキュリティ対策をどのような技術を用いて実現しているのかを紹介する。

福井順一(ふくいじゅんいち)

トレンドマイクロ株式会社

マーケティング本部 エンタープライズマーケティング部 ソリューションマーケティング課 プロダクトマーケティングマネージャー

2003年トレンドマイクロ入社。コアテクノロジーチームに所属し製品の品質検査及び解析エンジニアとして従事。その後、マーケティング本部に移動。xSP向けメッセージング製品のプロダクトマネージャを経て現在は「Trend Micro Deep Security」のプロダクトマーケティングマネージャーを担当。

編集:田中好伸

Twitterアカウント:@tanakayoshinobu

青森生まれ。学生時代から出版に携わり、入社前は大手ビジネス誌で編集者を務めていた。2005年に現在の朝日インタラクティブに入社し、ユーザー事例、IFRS(国際会計基準)、セキュリティなどを担当。現在は、データウェアハウス、クラウド関連技術に関心がある。社内では“編集部一の職人”としての顔も。

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