東日本大震災、復興の今--NECパーソナルプロダクツ

大河原克行

2011-05-11 12:59

 東日本大震災は、東北地区の数多くの製造拠点を襲った。

 パソコンの生産拠点も、その例外ではない。

 東北地区には、NECのノートPCおよびデスクトップPCを生産するNECパーソナルプロダクツ米沢事業場が山形県米沢市がある。ここも地震の影響を少なからず受けている。

 米沢事業場の復興の様子を追った。

NECパーソナルプロダクツ米沢事業場。被災当日は吹雪だったという※クリックで拡大画像を表示 NECパーソナルプロダクツ米沢事業場。被災当日は吹雪だったという※クリックで拡大画像を表示

生産ラインフル稼働の時、東日本大震災が発生

 福島駅から山形新幹線で一駅目となるJR米沢駅。歩いて10分ほどの場所に、NECパーソナルプロダクツ米沢事業場はある。震災当日の米沢市の震度は5強の強い揺れだった。

 インテルのチップセット問題により、2月に予定されていた春モデルの出荷が遅れ、3月10日から順次再出荷を始めていたNECにとって、3月11日の震災当日はまさに生産ラインがフル稼働状態。通常の約500人のスタッフに加えて、300人を増員し対応していたところだった。開発部門やスタッフ部門を含めると、この時、約2000人が勤務していた。

 地震直後、従業員は屋外に避難。すぐに全員の無事が確認されたものの、建屋内部では、壁が崩れたり、照明器具が落下した場所もあった。幸いにも、生産ラインには地震による大規模な被害はなかったという。

照明が天井からぶらさがってしまった場所も 照明が天井からぶらさがってしまった場所も
売店の商品も散乱してしまった 売店の商品も散乱してしまった

社内システム停止、ネットワーク回線の確保に奔走

 しかし、震災翌日に事業場内の安全確認作業を開始したところ、生産管理や部品調達管理、工程進捗管理を行う社内システムが停止していたことがわかった。

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