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「20年以上ビッグデータに取り組んできた」--DWH専業の意地を見せるテラデータの底力(前編) - (page 3)

聞き手・構成=田中好伸 (編集部) 文=吉澤亨史

2011-08-08 08:00

 Teradataの傘下企業であるAster Dataの顧客では、ソーシャルメディアのグラフ分析機能を多く活用しているところがあります。テキスト処理によって、オンラインでアクセスしてきた顧客に対して、その個人にパーソナライズしたオファーをする目的にも使われています。ちなみにAster Dataのデータ規模は300T~800Tバイト。一方、eBayは10Pバイトになっています。

何がリアルタイムか

――5月に来日した最高技術責任者(CTO)のStephen Brobst氏は「モノのインターネットの時代がやってくる」という話をしていました。日本では、機械同士が通信する「MtoM」が普及しつつあり、RFIDを活用したサプライチェーン管理システム(SCM)も定着しつつあります。今まで以上にリアルタイムに情報を分析することが求められるようになると思います。

 今言われた、新しい時代の到来は、Teradataにとって、この上ないチャンスととらえています。私たちは10年ほど前にADWを開発しました。これは応答時間が1秒以下という要件に答えるものでした。

 現在、リアルタイムあるいはニアリアルタイムでアプリケーションをウェブサイト上で実行している顧客が150社くらいあります。また、たくさんの顧客がウェブを介してDWHを直接彼らのユーザーにつなげていくことを試み、すでに実行している顧客もいます。

 あるシリコンメーカーでは、ニアリアルタイムでデータをとらえて数分以内に分析し、結果を出すという事例もあります。これは生産の歩止まりを上げるためで、不良品率を下げようという取り組みが背景にありました。

 リアルタイムといっても1秒未満なのか、10秒なのか、1分なのかで異なってきます。モノのネット時代の課題は、1分でデータを分析できるかどうかにあって、それがコスト削減に直結することになります。

 Teradataでは、リアルタイムの中でも1秒未満のレスポンスが必要な顧客には、データをすべてSSDに格納するEPA 4600を勧めています。EPA 4600は、データベースから10ミリ秒でのレスポンスを保証します。これはもはや、データよりもアプリケーションやネットワークの方が時間がかかるというほどの短時間のレスポンスタイムとなっています。そもそもADWは10年前に設計、開発されたものです。しかし、それが最新のニーズにも応えられることは、嬉しく思っています。

――ホットデータはSSDに、コールドデータはHDDに格納するADW 6650/6680、すべてをSSDに格納するEPA 4600というラインアップですが、EPA 4600はリアルタイム化を目指す企業に向いているのでしょうか。

 その通りです。EPA4600はSSDで、すべての分析クエリに対して一貫した高速なレスポンスタイムを提供します。一方、ADW 6650/6680はHDDも搭載しますが、頻繁に使われるデータはSSDに格納し、これによりEPA 4600と同等のレスポンスタイムを提供します。特定のクエリがHDDを参照するとレスポンスは遅くなりますが、クエリの内容によっては1秒未満から2秒でレスポンスできます。ADW 6650/6680が搭載する、データの“温度”によって自動的にデータを移動する技術は業界初となっています。

 EPA 4600の用途は、たとえばウェブサービスで病院や医師とつながっている保険会社が挙げられます。医師はサービスを介することで、特定の患者が日頃どんな薬を服用し、どんな治療をしているかといった情報を即座に把握できます。仮に昏睡状態の患者がERに入ってきたときでも、医師はサービスを活用することでその患者の履歴を即座に把握し、症状や原因を調べることができるのです。

 実際に米国のある保険会社では、EPA 4600を採用することで1秒以下のレスポンスを保証しています。業界でも最も先進的な企業の一つです。

 ただし、EPA 4600は分析処理向けであり、トランザクション処理向けではないことに注意が必要です。

(後編は8月9日に掲載予定です)

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