日本オラクルは1月31日、ストレージ製品「Pillar Axiom 600」の国内での提供を開始した。最小構成価格は675万9606円。
Pillar Axiom 600はOracleが2011年に買収したPillar Data Systemsが開発していたSANストレージ。モジュール型ハードウェア構成を取っており、ビジネスの成長にあわせて拡張可能であり、障害時にはリカバリ機能で事業継続性を維持できるという。最大1.6Pバイトまで容量を拡張できる。
サービス品質制御(QoS)機能を搭載して、アプリケーションのデータを先着順ではなく、ビジネス価値に応じたデータの入出力要件にあわせたリソースの割り当て、CPUの稼働率、容量やキャッシュの分配を行えるという。さまざまなアプリケーションが効率的に共存できるようになり、ストレージシステムの稼働率を上げられるとしている。
同社のデータベース専用機「Oracle Exadata Database Machine」で開発されたデータ圧縮技術「Hybrid Columnar Compression」に対応している。「Oracle Database」の利用環境で平均3~5倍までストレージ効率を上げられるという。圧縮率が高まることで、ユーザーはより少ない物理ストレージで大容量のデータを扱えるようになり、SAN環境の簡素化、コスト削減を実現できるとしている。
Pillar Axiom 600の管理は使いやすいユーザーインターフェース(UI)を採用しているという。世界中に配置されている複数のPillar Axiom 600を統合して、サービスごとのポリシーを設定できる。加えて、システムの構成、ファイルシステムの管理と構成、スナップショット機能でのバックアップ、システムの複製(クローニング)を実行できると説明している。重要なステータス変更やイベントを自動的に表示、通知するための事前措置を講じることが可能としている。
Pillar Axiom 600はSANでのブロックI/Oに対応するが、オラクルではNASのファイルI/Oに対応するストレージとして「Oracle ZFS Storage Appliance」がある。テープとしては「Oracle StorageTek Tape」がある。Pillar Axiom 600について、従来の自社管理環境で業務ごとのアプリケーション特性を意識したストレージ統合を実現できるだけでなく、プライベートクラウド環境への段階的移行も可能とメリットを強調している。