--ごく普通のラップトップで使いたい場合はどうなるの?
その場合は、マウスとキーボードでMetroを操作できるよ。開発者向けWindows 8を使った人の中には、Metroはタッチスクリーンを使わなければ直感的に操作できないと不満を言った人もいるけど、Microsoftは多くのマウスやキーボードを使ったショートカットを用意して、この問題を解決しようとしている。例えば、マウスを画面の角に動かすことで素早く操作できるようになっているし、Metroのスタート画面に、名前をタイプするか、名前の最初の文字を入力するだけで、アプリやファイル、設定を呼び出せる。それから、Windows 7で使えたホットキーは、すべてWindows 8のインターフェースでも使える。MicrosoftがWindows 8で目指しているのは、要するに、タブレット端末でもPCと同じように使いやすいものにすることだな。

Windows 8 Metro interface
--これまでのWindowsデスクトップはなくなってしまうの?
Metroアプリとしてだけど、残っているよ。Windows 8ユーザーはMetroのスタート画面にログインすることになる。このデスクトップアプリケーションは、フルスクリーンで動くWindows 7スタイルのデスクトップで、ごみ箱も、Internet Explorerも、Windowsエクスプローラーも、タスクバーも残っている。これまでも使われているIntelまたはAMDベースのPCハードウェアでは、Windows 7マシンで動いているような、従来のアプリケーションも実行できる。ただし、ARMベースのハードウェアでは(ほとんどのタブレットがそうだが)、サードパーティー製のWindowsデスクトップアプリケーションを実行することはできず、メモ帳や電卓のようなMicrosoft製のデスクトップアプリケーションしか動かせない。
このデスクトップは、タッチ操作でも使える。Windows 7を載せたタブレットで小さいアイコンをタップしようとしたことがある人は、Microsoftが「ファジーヒットターゲティング」と呼ばれる機能を実装したのを知って喜ぶはずだよ。これは、ユーザーが一番触りたかったと思われるボタンやアイコンを作動させてくれる機能なんだ。報告では、この機能は完璧ではないが、Windows 7に比べればよくなっている。
--クラウド関係では何かあるんだろうか?
もちろん。オンライン統合は、Windows 8全体に織り込まれている。ソーシャルの側面では、Metroの「People」アプリでは、Facebook、Twitter、LinkedInといった複数の情報源やソーシャルネットワークの連絡先を1つのストリームに詰め込んで、個人やグループのリアルタイムの情報をタイル上に表示してくれる。
それから、同期機能でも重要な進展がある。Windows 8にMicrosoftアカウントを使ってサインインすると、使っているすべてのWindows 8マシン間で設定が同期されるんだ。これで、アドレス帳、FacebookやTwitterなどのサービスのアカウントの詳細、電子メール、インスタントメッセージなどの情報が、異なるデバイス間で共有できるようになる。さらにユーザーは、Windows Storeで購入したアプリを同期したり、Microsoftの「SkyDrive」サービスに保存されたファイルをサービス間で同期したりもできる。
Windows 8で一番印象的な特徴は、オンラインの情報とマシン上に蓄えられている情報の統合方法かもしれないな。Metroの検索は、そのデバイス上のファイル、アプリ、設定を参照するだけでなく、検索機能を使用するように設定されたアプリ内も参照してくれる。例えば、音楽再生アプリ内で曲を探したり、ソーシャルネットワークの連絡先を探したりすることもできるよ。
--他に何か凄いことはあるの?
起動が早くなった。最近開催されたMobile World Congress(MWC)で、Microsoftは、ウルトラブックでWindows 8が8秒で起動するデモを行った。それから、デバイス上に保存された個人データを削除せずにWindowsをクリーンインストールできる、簡単再インストールオプションも用意された。
まったく新しい要素として、巨大スクリーンを利用する機能がある。MWCで、MicrosoftはWindows 8を82インチのディスプレイ上で動かして、複数の人でそれを使うデモを行った。Microsoftは、画面上で同時に10人まで指で操作できると言っていた。(「Windows 8はどうなる?--次期Windowsの概要を紹介(後編)」に続く)
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。