「Pinterest」を活用して顧客コミュニティを育てるには

David Gitonga (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2012-03-28 07:30

 ソーシャルメディア界に新たなヒーローが現れた。その名前は「Pinterest」だ。2012年にもっとも成長しているソーシャルネットワークだと考えられているPinterestは、選りすぐられたコンテンツのためのソーシャルネットワークで、興味深く、心を刺激する画像を、大きな「ピンボード」上で整理し、共有することができる。Pinterestでは、写真を投稿し共有する行為は「ピン」(pin、ピンで貼り付ける)と呼ばれる。共有された画像は、その後カスタマイズしたり、「Twitter」や「Facebook」などの他のネットワークで再共有することさえできる。現在、Pinterestのアクセスは招待制だが、それにだまされてはいけない。このサイトの成長率は指数関数的で、大手ブランドのほとんどはすでに製品の写真をピンしており、ファンの持つピンボード上でファンたちと交流している。では、それらのブランドはどのようにPinterestを活用しているのだろうか。

勝利へのピン

 ソーシャルネットワークは関心を獲得するのに向いており、ソーシャルネットワーク上でのコンテストは、企業が持つチャネルに標的となるトラフィックを呼び込むのに必要な種類の関心を作り出す。Pinterestでコンテストを行うときには、Facebookのようなネットワーク上でコンテンツを作成する場合と同様に、自らの市場目標を定義し、創造的に振る舞う必要がある。Pinterestとは要するに画像をピンする場であることから、例えば写真投稿コンテストはうまくいくであろう。投票で一番よい写真を選んだり、コメントしてもらったりすれば、ユーザーを引き付けることができる。ただしこのとき、行うコンテストがサイトのポリシーに反していないこと、そして自社のコミュニティを拡大し、盛り上げる方向に向かっていることは、製品やサービスを売ることよりも重要だ。(自分の会社がどのようにピンされているかを追跡するには、例えばhttp://pinterest.com/source/YOURDOMAIN.com/ というように、URLに会社名を埋め込めばよい)

興味深く、心を刺激する画像

 どのようなオンラインマーケティング戦略でも、ブランドを育て、その個性を目立たせることは重要な側面だ。Pinterestでは、自社のブランドページに投稿する画像は、自社のコミュニティがすでに知っていることの上に積み重なっていく。写真は、ブランドがどういうものであるかを強調するのに生かすことができる。自社のコミュニティに対して、自社の製品やサービスがどのように作られているか、または開発されているかを示すために、舞台裏の写真が使われる場合も多い。そのような人間臭い側面を示すことでコミュニティを非常に興味深く、人の心をつかむものにすることができる。もし、会社が現在のイベントに力を入れているか、料理のレシピを提供しているのであれば、自社のサイトにリンクされている解説画像やレシピ画像を使うといいだろう。派手な画像でより興味を引くことは、自分たちがやっていることを分かりやすい形で見せるにはよい方法だ。

ピンで知恵を集める

 小規模な会社や事業にとっては、提供しようとしている新製品や新サービスが、最初にどんな反応を受けるかを知ることが難しい場合もある。オンラインソーシャルネットワークは、すでに好意的なファンに対して新たな製品やサービスについて発表できるため、この最初の反応について判断するには適した場所だ。Pinterestは絞り込まれたコミュニティを持っており、製品を出す準備ができているかを判断する知恵を集めるのに必要な、理想的なコメントプラットフォームを提供している。

 Pinterestでは、ユーザーが動画やその他のマルチメディアコンテンツをピンすることも可能で、これは企業も同じだ。より多くのブランドがPinterestに参加するにつれ、この比較的新しいソーシャルネットワークを活用し、オンラインコミュニティの成長に役立つ方法も、数多く発見されていくだろう。

 読者はPinterestを使っているだろうか。もし使っているのであれば、自分のピンボードで関心を引くために何をしているだろうか。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]