NECと日本マイクロソフトは4月6日、大企業向けクラウド事業で協業を拡大すると発表した。第1弾としてコラボレーション分野で協業していく。
NECのIAサーバ「Express5800」やネットワーク系製品の「UNIVERGE」と、マイクロソフトの「Exchange Server」「SharePoint Server」「Lync Server」などを組み合わせた「コミュニケーション・コラボレーションソリューション」を開発して、4月から提供していく。オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドとの連携など、さまざまな形態で提供するという。
今回の協業では、コミュニケーション・コラボレーションソリューションを活用して、その上でNECが持つ業種業務向けパッケージ製品やシステム構築ノウハウなどを連携させていく「ワークスタイル変革ソリューション」も順次提供していく。ワークスタイル変革ソリューションは、金融、自治体、総務部門などを対象にしたものとなっている。
金融業向けでは、コミュニケーション基盤クラウドサービス「neoStation-BASE」を提供する。neoStation-BASEは、金融情報システムセンター(FISC)が金融業向けに定めている安全対策基準などに対応し、添付ファイル自動暗号化や誤送信対策など、金融業に必須の各種機能を実装したもの。2012年3月末時点で約5万IDを受注しているという。
自治体向けには、自治体向け窓口業務を支援するソリューションを提供する。ウェブ会議と連携させて、子育て世帯や過疎化地域など本庁舎になかなか来れない住民を対象に提供していく。ウェブ会議を利用することで、対面の相談ができ、各種申請に対してもリアルタイムに助言できるなどのメリットがあるという。
総務部門向けには、来客管理システム「SmartReception」を提供する。SmartReceptionは、来客者の受け付けやゲートパスの発行、対応者への連絡、会議室予約などを自動化して、総務部門の業務や会議室などの設備利用を効率化し、来客者へのホスピタリティが向上できるという。2011年2月に日本マイクロソフト本社ビルに導入されている。