米Inforは、コロラド州デンバーで開催した同社主催のイベント「Inforum 2012」にて、ソーシャル対応のインターフェース「Infor10 ION Workspace」を発表した。
Infor10 ION Workspaceは、業務上必要となる情報を複数のアプリケーションから収集し、SNSのようなインターフェースでユーザーに提供するものだ。InforではこのWorkspaceを「エンタープライズのためのソーシャルエンジン」と位置づけている。
企業が「ソーシャルエンタープライズ」への変革を求められる中、さまざまなベンダーがソーシャル機能を備えた製品やサービスを提供しており、Infor10 ION Workspaceもこのトレンドに沿った新機能といえる。
この新機能について、また、Charles Phillips氏が2010年12月に同社の最高経営責任者(CEO)に就任してからの新生Inforについて、米Infor ソリューションイノベーション担当バイスプレジデントのJames Willey氏と、日本インフォア・グローバル・ソリューションズ代表取締役社長の村上智氏に聞いた。
--Infor10 ION Workspaceは、企業がソーシャルエンタープライズになるための支援をするツールであることは間違いない。ただし、いくら製品をソーシャル対応にしてみても、実際に製品を使うユーザーがソーシャル対応になっていないと意味がないのではないか。
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米Infor ソリューションイノベーション担当バイスプレジデントのJames Willey氏
Willey氏:私の所属するチームがまさにこのソーシャル機能を開発したのだが、市場に数多く出回っているソーシャル対応製品とInfor10 ION Workspaceには大きな違いがあると感じている。それは、われわれがWorkspaceの開発にあたって、とにかく簡単で使いやすく、今までにないほど効率的なものにするという点に注力したことだ。
まず、ソーシャルネットワークの活用にあたってはプロフィールの設定が必要だが、Workspaceでは必要な情報をシステムから収集するなどしてプロフィール設定がほぼ自動化されており、グループ化も自動で事業部ごとに分けるなど、ある程度定義されている。そのため面倒なプロフィール設定をすることなくすぐに使える点が特徴だ。また、情報をシェアしたいと思った時も、ボタンひとつでシェアできるようになっている。Workspaceはエンタープライズアプリケーションとソーシャルエンジンを融合させているので、特定の情報を入手するために別のアプリケーションを確認しなくても、ひとつの画面上でさまざまな情報が手に入るのだ。
--企業のソーシャル対応については、日本が遅れていると言われている。日本企業のソーシャル対応をどのように見ているか。