日本IBMは5月16日、オープン系サーバで稼働している基幹業務や主要業務の事業継続を支援するクラウドサービス「IBM SmartCloud Virtualized Server Recovery(VSR)」を9月から提供することを発表した。WindowsとLinuxを対象としている。
SmartCloud VSRは、世界中のIBM共通の自動化ツールを利用して、サーバ復旧の時間短縮と信頼性向上を支援するという。リカバリ対象のサーバとして仮想サーバと物理サーバの混在環境をサポートしている。
リカバリ対象のサーバは、災害発生時にIBMリカバリー・センターのクラウド基盤内の仮想マシン(VM)上に復旧する。サービスでは「常時復旧可能な仮想マシン」「災害時割り当ての仮想マシン」の2種類を用意。ユーザー企業が必要なサービス水準に応じて選択できる。標準のサービス期間は36カ月。VM単位の月額課金になる。
事業継続性が問われるようになっているが、事業継続計画(BCP)で想定しなかった事態が発生した際に、物理的な復旧が必要となる状況では、復旧に長い時間がかかる場合もあり、ビジネス上の損失リスクが高まることになる。
だがリカバリ専用のサーバを自社で所有、維持するにはコストがかかる。サービス形式の利用は有効な選択肢だが、既存のソリューションはプラットフォームが限定されていたり、仮想化サーバと物理サーバの混在環境をサポートしていなかったりしていると日本IBMは説明している。